岩屋寺(いわやじ)比叡尾山(ひえびやま)
 
2人 2020.03.01 ☀
熊野神社(9:10/15)→毘沙門堂(9:45)→仁王山門(9:53)→岩屋(10:07)→白山大権現(10:16)→地蔵堂(10:30)→岩屋寺(10:35/47)→弥勒堂(10:50)→岩屋寺山公園(11:00/05)→王子谷池(11:21)→比叡尾山(比叡尾山城本丸跡)(11:29)→三の丸跡(11:39)→比叡尾山登山道入口(12:09)→起点(12:15/21)⇒吉舎町上安田(ユキワリイチゲ・セツブンソウ自生地)(13:00/25)
軌跡図
  この地図は、国土地理院の地形図を利用したものである。     歩行時間:2時間59分、歩行距離:約6.3㎞

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カミさんがユキワリイチゲを見たいという。それだけではもったいないので、三吉氏の比叡尾山城址と岩屋寺を訪ねることに。いつものように、Googleマップの航空写真で駐車場所を探す。狭い里道のいずこにも適地がなく、熊野神社の駐車場に置かせていただく。きれいに掃き清められた静寂な境内に心洗われる。さっそくお参り、感謝を込めてお賽銭を納める。熊野神社の祭神は若一王子(にゃくいちおうじ)、紀元440年頃の創建と伝えられている。境内には、県重要文化財の校倉造宝蔵や樹齢二千年と云われるシラカシなど、見どころも多い。ともあれ、社殿前の里道を東に取り、岩屋寺の参道入口を探す。

熊野神社Ⓟなど(9:25)

熊野神社拝殿など(9:22)
800mばかり先の四つ辻を左に取って、岩屋寺谷川に沿う道を北にたどる。少し(約8分)上がった分岐に毘沙門堂があり、傍に岩屋寺山公園周辺の案内板が立っていた。右に取るとすぐ、岩屋寺参道が左に分かれる。

毘沙門堂(9:45)

岩屋寺参道入口(9:46)
参道に取り付いて約200m、仁王山門に出会う。左右に二体の金剛力士像が安置されている。

仁王山門(9:52)

仁王門右側に安置された金剛力士阿形像(9:54)
参道は仁王門を過ぎると、たび重なる大雨の影響でひどいことになる。かつては石畳の道があったのだろうが、長持石から岩屋の手前あたりまでが、沢歩きの状態。岩屋の前が広い平坦地になっており、ここに観音屋敷があったのだろうか。岩屋の上手でお稲荷さんの祠に出会うとすぐ、右斜面に白山大権現への参道が分かれる。南横手に上っていくと、懸崖テラスに朱塗りの拝殿、その後の岩だなに白山大権現と剣大明神の石祠が祀られていた。見晴しはよいのだろうけど、岩屋寺谷には白いベールが降りている。岩屋寺参道に戻ってひと上り、石橋を渡った右岸に地蔵堂がある。堂内には、二段重ねの岩の上に地蔵尊石仏が安置され、壁の棚に素焼きの小さな地蔵尊がたくさん奉納されている。地蔵堂からは、きれいな参道になって、ほどなく岩屋寺の境内となる。

長持石(9:57)

岩屋(10:07)

稲荷神社(10:07)

白山大権現参道入口(10:09)

白山大権現・剣大明神拝殿(10:16)
地蔵堂(10:29)

地蔵堂の中(10:30)

地蔵堂から岩屋寺への参道(10:30)
備後西国17番札所吉祥山岩屋寺は、岩屋寺山(449峰)南陵の支尾根肩に開かれている。奈良時代に行基が岩屋に観音像を祀ったのがはじまりとされ、足利尊氏による講堂の造営(1339)、三吉氏や三次浅野家などの加護によって栄えた。廃仏毀釈運動の影響を受けて荒廃していたが、昭和34年に瑞秀上人を住職に迎え復興された。鐘楼からの眺めは素晴らしく、昔から霧の海の名所として親しまれている。

岩屋寺庫裏、瑞秀上人頌徳碑、本道など(10:37)

岩屋寺鐘楼(10:35)
庫裏の左手(西側)に、畠敷町(はたじきまち)からの車道がある。右手の弥勒堂にお参りして、車道を道なりにたどる。ほどなくT字分岐となり、左に取って岩屋寺山公園へ寄り道。なお、T字分岐までの途中に公園への短縮歩道があり、これを行くのがよい。園地の中央に粟屋隆信の墓所、一段下がったところに二棟の展望東屋が配されている。南面に三次盆地を瞰下、彼方に大土山や高谷山などを一望できる。

弥勒堂(10:51)

岩屋寺山公園分岐(10:55)

岩屋寺山公園の粟屋隆信墓所(11:00)

岩屋寺山公園の展望東屋(11:04)

畠敷町、南畑敷町など 展望東屋より(11:03)

十日市の街並み、高谷山など 展望東屋より(11:04)
T字分岐に戻って北上約200m、右に山道が分かれる。入るとすぐ樹林に囲まれた墓所が現れる。二段の平地に五輪塔、宝篋印塔、墓石、自然石などの墳墓あり。ここは三吉氏の菩提寺、高源寺の跡。

高源寺跡分岐(11:11)

高源寺跡にある三吉氏の墓(11:12)
車道に戻って、北へ道なり。約350m先の分岐に、比叡尾山城址への案内標識がある。左に取ると鞍部に降りて、右に王子谷池、向いの尾根へ遊歩道が続いている。たどると、石組、祠跡、門跡などに出会い、本丸跡へ上がる。比叡尾山のてっぺんは、2550㎡(約770坪)あるという広い平坦地で、きれいに刈り払われている。北ノ丸との間にめぐらされた高土塁に上がっても、展望はよくない。

比叡尾山城址分岐(11:20)

王子谷池(11:21)

比叡尾山城址遊歩道入口(11:22)

比叡尾山城本丸跡(11:31)
北ノ丸から二ノ丸の東へ回り、横手道を南にたどると、三ノ丸の北東端に出た。道は、ここで三ノ丸と左の谷に分岐。三ノ丸の道はササが茂っているので、谷へ下る。はじめ荒れるが、ピンクテープもあり、難はない。8分ばかり下ると、登山道らしくなる。やがて(約30分)畠敷町の里道に合流し、ほどなく起点に還った。

三ノ丸跡北横手の分岐(11:39)

恵木谷左谷右岸の荒れた大手道(11:43)

比叡尾山登山道五合目あたり(11:53)

比叡尾山登山道入口(12:09)
次は、本日メインのユキワリイチゲ観賞。馬洗川に沿うR184を南下、吉舎で県道426号太郎丸吉舎線、安田で425号梶田三良坂線を選ぶと、ほどなく目的地。上下川の右岸、県道沿いのスギ林の中にセツブンソウ、橋を渡った左岸の日当たりのよい闊葉樹林の斜面にユキワリイチゲが自生している。県425に駐車場あり。自生地保存にご尽力いただいている皆さんに感謝して、可憐な草花に親しんだ。

ユキワリイチゲ
(吉舎町上安田の自生地にて)(13:07)

セツブンソウ
(吉舎町上安田の自生地にて)(13:16)