野貝原山(のがいばらやま)極楽寺山(ごくらくじやま)
 
単独 2019.12.03 
広電楽々園駅(7:09)⇒広電廿日市前駅(7:16/18)⇒明石BS(7:45/56)→野貝原山登山口(8:12)→雨宿石(9:12)→塔岩(9:23/33)→雨宿石(9:38)→野貝原山(9:52)→林道終点(10:05)→ホテル跡(10:20)→新徳山幹線12(11:09)→新西広島岩国線14(11:26)→泉水峠(11:32)→694峰(12:03)→大沢乗越(12:33)→広島西幹線83(12:49/13:09)→広島西幹線82(13:45)→635.4峰(14:07)→七曲峠(14:14)→後畑峠(14:30)→極楽寺山(展望広場)(14:59)→極楽寺(15:05/10)→休憩東屋(15:20)→屋代コース登山口(15:39)→広島工業大学正門(16:07)→広電楽々園駅(16:16)
軌跡図
  この地図は、国土地理院の地形図を利用したものである。     歩行時間:8時間23分、歩行距離:約21㎞

アルバム
野貝原山と極楽寺山をつなぐのは7年ぶり。廿日市市の明石(あかし)BSを7時56分に出発。早々に市道野貝原線を捨てて西明石橋を渡り、御手洗川(みたらいがわ)沿いの里道経由(地図にない渡渉小径を使用)で大歳神社下の里道へ短縮。ほどなく小さな住宅団地に出合うと、右手北端から野貝原山南尾根へ小径が取り付いている。ここが登山口。はじめ民家の瀬戸をそーっと通過。尾根に上がると、倒木で荒れたところもあるが、立派な堀切古道が現れて、難はなし。標高550mを過ぎると急こう配の岩稜になるが、明るいマツ雑木林の中をたどるのは愉しい。やがて雨宿石に出会って、巨石めぐりの径が右に分かれる。ちょっと寄り道。

野貝原山 野貝原入口より(7:58)

野貝原山登山口(8:12)

倒木に塞がれた堀切道(古代参道)(8:26)

雨宿石(9:12)
この際、巨石に添えられた説明文を書き抜いてみる。
雨宿石 笠石の一種と思われる。前方下段が欠け落ちて雨宿り向きになった。円形鏡石 半円形に切り取った部分に、円形の鏡石が取り付けてあったもの。塔岩 V字型に五個づつの石が積まれていることから十岩あるいは塔岩と呼ばれている。男神、女神(イザナギ、イザナミ)の二方を象徴したものであろう。高貴人墳墓 机石(ドルメン)とも受けとれる、しかし中央をふさいである点から、高貴人の墳墓ではないかと考えられる。タイル巨石 右側面に装飾風のタイル状の異質な石が貼ってある。1万年以上もはがれない接着剤は驚異である(現在の化学接着剤は100年が限度)。
ほんとかなぁ。でも、ロマンがあって愉しい。なお、塔岩は昭和59年(1984)に東側の大きいほうが崩れ落ちて、説明文のような姿ではない。雨宿石の分岐に戻って、登山道を北に詰め、野貝原山に上がる。

円形鏡石(9:16)

ピラミッド積石(9:20)

塔岩(9:27)

阿品・宮島方面 塔岩より(9:31)
一等三角点の立つ野貝原山の山頂は、以前と変わらぬたたずまいだが、のうが高原のほう(東)からしきりに建設重機の音が聞こえてくる。戻って方位石(岩の割れ目が夏至の日の出と冬至の日の入りを指していると云われている)のある分岐を左に取ると、高貴人墳墓に出会い、林道の終点へ降りる。巨石群周回路が右横手に分かれ、北に向かう林道は、のうが高原へ通じている。林道をたどるとすぐ、立入禁止の虎ロープが張られていた。無断侵入してみれば、広大な法面が開けて、工事の真っ只中。唖然と眺むれば、工事監督の人が飛んできて、「ホテル跡方面へのルートは、メガソーラー建設の工事車両が行き交っているのでとても危険、私についてきてほしい」とおっしゃる。監視意図もありありで、途中の様子をのんびりカメラに収めるなどとても無理。旧ホテルの大岩風呂は、すでに撤去されていた。NTT野貝原無線中継所の管理道をたどりたいところだが、これ以上の誘導は申しわけなく、のうが高原取付道路を選んでフリーになる。で、悪いけど200mばかり行ったところで左手のヤブに突っ込んで、電波塔管理道へ迂回した。
方位石(9:50)
野貝原山山頂(9:52)

高貴人墳墓(10:02)

林道終点の北15mに張られた立入禁止ロープ(10:06)

メガソーラー建設中の野貝原山東尾根(10:07)

電波塔群 のうが高原取付道路より(10:24)
イバラまじりの灌木ヤブを分けること30分、ようやく管理道に飛び出す。管理道は、もはや作業道に変身して、時おり大型車両が走行する。樹林越しには、メガソーラー用地と思しき広大な更地が見える。ほどなく別荘地。廃屋の横を抜けて短縮するが、泉水峠へのルートは、メガソーラー管理道の工事で、もう訳が分からない。工事の人には呼び止められるし、小さくなって遠慮しいしい、ようやく泉水峠へ出た。ここでまたびっくり。かつての峠道には立入禁止テープが張られ、その北側に大規模林道のような切通し道があった。まだ工事中で、川末側へ少し下ったところが終点になっている。新泉水峠の急な法面を上り返すと、尾根道は健在。やっとのびのび心置きなく歩け、ルンルンで大沢乗越に至る。

のうが高原 電波塔管理道より(10:56)

別荘地の廃屋(10:58)

建設中のメガソーラー管理道路(11:21)

旧泉水峠(11:32)

新泉水峠(11:33)

694峰山頂(12:03)

682峰山頂(12:26)

大沢乗越(12:34)
大沢乗越からのルートは、以前に増して明瞭。ヒノキ林の林床に下生えはなく、簡単に691峰経由で西広島幹線鉄塔83に着く。北西に上大町のメガソーラーを眺めながら、遅い昼食をとる。廿日市市に建設中のメガソーラーのなんと多いことか。これより七曲峠へのルートは、東支尾根の鉄塔巡視路をたどって、谷沿い逆V字に迂回するが、やたら遠いので途中で引返し、尾根ルートを取る。こちらは近いけど、ヤブって踏跡は薄く、尾根筋が分かりにくい。691峰東尾根の鞍部からは、広島西幹線鉄塔82を経由してみるが、見晴しはない。そんなこんなで、想定外のタイムロスを重ねる。尾根道に戻って、七曲峠へ急ぐ。15分ほどで原の国実(くにざね)を俯瞰できる展望地に着き、ほどなく635.4m三角点に出会う。峠までもう少し。

上大町のメガソーラーなど 西広島幹線83より(12:51)

691峰東尾根の鞍部13:41)

宮園、地御前、宮島など 展望地より(14:02)

635.4峰山頂(14:07)
明石のバス停から6時間20分を要して、七曲峠に着く。お日様は西へ傾き、峠の東に陽射しはない。長ーい車道歩きが続く。黙々歩き、さくらの里進入路から極楽寺山遊歩道に乗る。七曲峠から極楽寺まで約50分、もうヘロヘロだ。お参りして、今日のよき日を感謝。展望所から、廿日市の街並みを眺めて一息入れる。満ち足りて屋代コースを駆け下り、貴船原横断橋から顧みれば、極楽寺山の稜線が西日に輝いていた。

七曲峠(14:15)

後畑峠(14:30)

さくらの里分岐(14:41)

極楽寺山山頂(14:59)

極楽寺(15:05)

廿日市木材港、桜尾など 極楽寺展望所より(15:06)

屋代コース登山口(15:39)

極楽寺山 貴船原横断橋より(15:44)