タテイワ谷・日の平山(ひのひらやま)・オオズエ谷
 
単独 2018.08.26 
小松原橋北詰(6:55/7:09)→林道入口(7:13)→立岩貯水池右岸道→オオズエ谷(7:35)→コダニの谷(7:45)→フジキ谷(8:01/12)→コンペイ谷(8:23)→イヨキリ谷(8:39)→タテイワ谷(9:30)→タケノオク谷(9:34)→タテイワ谷入渓(9:48)→F1(10:05/07)→F2(10:22/23)→F3(10:25)→F4(10:28/32)→F5(10:43/47)→F6(10:56)→F7(10:58)→F8(11:16/19)→F9(11:24)→遡行終了点(11:46/50)→縦走路(坂原分岐)(12:23)→日の平山(12:32/45)→882.9峰(13:49)→オオズエ谷入渓(14:07)→F3(14:32)→F2(15:07)→F1(15:10)→立岩貯水池右岸道(15:11)→起点(15:32)

軌跡図
                                                            所要時間:8時間23分、歩行距離:約12㎞
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

アルバム
廿日市市のタテイワ谷を詰めて日の平山に登り、オオズエ(大崩)谷を下った。この際、立岩貯水池の右岸道も併せて地域研究。県道296号の小松原橋北詰の待避所に車を駐める。県道を吉和方面に250mばかり辿り、左横手に分かれる林道に入る。

小松原橋北詰の待避所(7:09)

林道入口(県296)(7:13)
ほどなく、「わらび山荘 廿日市町 大逸木材」と記された廃屋に出会う。道はその先で二手に分かれ、右(南東)が本道のようだ。左の道を取るとすぐ、送電線鉄塔の巡視路が右手斜面に分岐している。5分も行くと、ササや蔦が茂ったところも出てきて、道幅も狭くなる。いよいよ貯水池右岸道のはじまりである。落石でガレたところもあるが、ガリーや谷には橋が整備され、感じのよい歩道である。林道分岐から約800m、オオズエ谷が出合う。ゴーロの上流に、ちらっとFが見える。あとのお楽しみにして、鉄橋を渡るとすぐ、樹木が途切れて対岸に瀬戸谷の出合を見る。マダケが道を塞ぐところもあるが、難はない。オオズエ谷・コダニの谷の中間と、コダニの谷右岸に巡視路分岐がある。どうやら、ここまでが打梨六日市線鉄塔の管理道のようだ。なので、これより先は、荒れた途切れ途切れの古道に様変わり。

オオズエ谷に架かる鉄橋(7:35)

コダニの谷に架かる鉄橋(7:46)
メダケのヤブや倒木だらけのスギ林の中に見る道の痕跡は、フジキ谷に至って消失。この際、谷の出合まで降りてみるが、湖岸を辿るのは無理。少し上がって、闊葉樹林の斜面を横手に北上。水無しのコンペイ谷は、土砂に埋まって間がないのか、とてもきれい。貯水池右岸斜面は急だけど、下生えがないので、足下に湖面を見ながらの道行きは、それなりに愉快。道の崩れ落ちた石垣法面や、小谷に残る丸木橋の残骸に出会い、かつての古道の姿を偲ぶ。

フジキ谷出合(8:05)

コンペイ谷(8:23)

道の崩れ落ちた石垣法面(8:25)

小谷に残る丸木橋の残骸(8:27)
イヨキリ谷の右岸からは、山手がスギ林、湖手が雑木林になって傾斜が緩む。ここは、昭和初期まで下山地区の三之原集落があったところ。二万五千分の一図の破線径が広い道で現れるが、スギの倒木や草木が茂るなど、荒れたり途切れたり。その道も、イヨキリ谷右岸から約450mで終わり、急斜面の崖径になる。石垣の残っているところもあるが、斜面崩壊はひどく、ほとんど獣道。その難所も250mばかりで終わり、ふつうの横手道になる。タテイワ谷左岸尾根の末端を回り込むと、水天宮の祀られた小島が見えてくる。ほどなく、山手がスギ林、湖手が雑木林の、タテイワ谷沖積地になる。タテイワ谷に橋はなく、草生して道筋が分かりにくい。右岸に渡ると明瞭な道があり、ほどなく右手斜面に巡視路が分岐している。行く手には、タケノオク谷の鉄橋が見える。打梨六日市線鉄塔管理道への再会である。これにて、立岩貯水池右岸道の地域研究を終了する。戻ってタテイワ谷に入渓。

イヨキリ谷(8:39)

斜面崩壊地(9:07)

タケノオク谷左岸尾根の巡視路分岐(9:46)

タテイワ谷入渓地点(9:48)
入渓から250mばかりでF1に出会う。淵を抱えた約5mの斜3段の滝。主水流を登るが、すべらないので簡単。上は露岩帯で、約200mの間に小滝が連続したあと、滝が掛かる二俣になる。左谷のFは、約4mの斜2段。上流はゴーロ。

F1(10:05)

二俣(右がF2)(10:22)
F2はトユ状約5mで、突っ張って登る。すぐ上のF3は2段7m、こちらも水流を愉しく登れる。

F2(10:25)

F3(10:28)
流木で荒れたゴーロの谷が130mばかり続いて、F4が現れる。2段約5mの露岩滝で、下段上段とも、水流を登るのは難しくない。

F4(10:43)

F4上段(10:45)
水は次第に細くなり、ルンゼ状の谷床を遡りきったところにF5が掛かっている。二条3mの露岩滝で、右の水流を登る。2段の小滝を間に置いて、F6が続く。約3mのトユ状滝で、上部は突っ張って登る。

F5(10:56)

F6(10:58)
いよいよ上流域の様相になって、F6落口から約200m、F7に出会う。約6mの露岩滝で、水流を登る。80mばかり上流にF8が続く。スラブ状の5m2段滝で、滝面を登るのは難しくない。

F7(11:16)

F8(11:24)
F8のすぐ上に小滝が三つ続いたあと、源流域(ヤブ沢)の様相になる。さらに約250m、標高880mあたりまで遡るが、たまらず左の支尾根にエスケープ。林床の下生えは薄く、30分ちょっとのハーハーで稜線に飛び出す。そこは、ちょうど立岩山縦走路の坂原分岐だった。

遡行終了点(11:50)

縦走路・坂原分岐(12:23)
南西に辿り、10分で日の平山山頂。ササと灌木に埋もれかけた三角点に腰かけて、バナナ昼食。山頂に一息入れるような雰囲気はなく、早々に南西尾根を下る。かつては明瞭な踏跡が続いていたが、すっかりササに覆われている。とは言え、乳下で薄く、尾根筋は分かりやすいので難はない。1時間で882.9峰、さらに15分でオオズエ谷に入渓した。そこはまだ源流域のヤブ沢で、550mばかり下ってやっと小滝に出会う。この間、谷の勾配もゆるやかで楽ちん。ほどなく、F3の落口。約2mの小滝であるが、この際カウントする。

日の平山山頂(12:47)

882.9峰の三角点(13:49)

オオズエ谷入渓地点(14:06)

オオズエ谷F3(14:32)
ゴーロの谷になって水も増してくるが、いっこうに滝は現れない。35分、700m近く下って、やっとゴーロの小滝F2出会う有様。そしてほどなく、右岸道から見えたF1の落口。F1は、小滝だけれど深い釜を抱えるこの谷唯一の滝らしい滝で、遡行終了のお清めをさせていただく。うーむ。期待外れの谷に別れを告げ、右岸道を起点に向かう。

F2(15:07)

F1(15:10)

オオズエ谷に架かる右岸道の鉄橋(15:11) 

送電線鉄塔巡視路分岐(15:26)