高倉山(たかくらやま)黒河内山(くろこうじやま)
 
単独 2018.05.14 
山口市黒川河内(8:12/27)→一町溜池堰堤(8:36)→高倉山登山口(8:49)→山口幹線鉄塔107(9:02)→巡視路分岐(9:20)→伐採地(9:37/43)→巡視路分岐(10:03)→おためし神事の岩場(10:10)→願成寺跡(10:12)→荒神社跡(10:19)→高倉山(10:35)→主脈分岐(10:58)→畑山(11:48/52)→353.6峰(12:43)→鎧ヶ峠(12:57)→小八郎山(13:17)→黒河内山(13:41/14:14)→作業道分岐(14:40)→登山口(14:46)→西京高校正門(15:15)→起点(15:46)
軌跡図
                                                              所要時間:7時間19分、歩行距離14.9㎞

 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

アルバム
4月12日山行http://www.anoyama-konoyama.net/180412.htmlの続き。黒川高倉山、鎧ヶ峠、黒河内山と、繋いでみた。黒川河内(こうち)の里道待避所に車を駐める。高倉山の北西尾根は、霧にけむっている。左(東)に分かれる林道に入る。すぐ上が一町溜池で、堰堤下の広場に古い六地蔵尊が祀られている。

一町溜池下の里道待避所(8:24)

一町溜池堰堤下の六地蔵(8:34)
この際、堤の土手道を歩いてみる。呼名どおりの、大きなため池だ。林道に戻って約380m、こんどは右手に倉戸堤を見る。こっちの方が、断然美しい。

一町溜池左岸の土手道(8:36)

倉戸堤(8:44)
ほどなく、左に山道が分かれ、入口に高倉山、願成寺跡、元荒神社跡と書かれた立札が立っている。道は鉄塔巡視路で、要所に樹脂製階段や簡易鉄橋などが整備されて、歩き易い。10分も上ると、山口幹線鉄塔107が見えはじめて、明るく開ける。北西に黒川の街並みが霞み、東に立ち上がる高倉山の主稜線は霧に包まれている。

高倉山登山口(8:48)

山口幹線107(9:03)
しっとりした落ち葉道を上ること15分、主脈の肩に至り、巡視路を北の支尾根に分ける。この際、ちょっと地域研究。道は50mばかり高度を下げたあと東に向かい、高倉山北尾根へと横手に渡っていく。金光さんの「防長山野へのいざない第4集」によると、北尾根を下って正慶堤と中の堤の間の道に合流するようだ。高倉山の北尾根はバカ尾根で、横手道は荒れて細いところもあり、けっこう歩き難い。と、右手斜面の樹林が急に明るくなる。作業道でも付けられたのかと上ってみれば、そこは伐期のヒノキがぶつ切り放置された伐採地。真上を送電線が通っているので、管理上除伐されたのだろう。こんな狭いエリアの木材搬出に経費は出ない、ということか。湯田温泉や山口大学方面の街並みを眺めやって、主脈分岐に引き返す。

正慶堤方面巡視路分岐(9:19)

正慶堤方面巡視路(9:34)

高倉山北面の伐採地(9:37)

湯田温泉市街 伐採地より(9:40)
左(南)に取るとすぐ、山口幹線鉄塔106に出会う。東西に展望が効き、谷間に黒川や下小鯖(しもおさば)方面を同定できる。道は、これより尾根筋と横手に分かれる。尾根筋は取付が茂っており、雨露で濡れるので、横手道を選ぶ。入るとほどなく、左手斜面が岩場になる。毎年2月28日の高倉荒神祭(たかくらこうじんさい)において、おためし神事(岩壁に空いた三つの穴に溜まった水の量をみて、その年の豊凶や水事情を占う)が行われる場所である。注連縄が張られ、穴のところまでクサリがフィックス。スピリチュアルな雰囲気が漂っている。

山口幹線106(10:03)

おためし神事が行われる岩場(10:10)
支尾根を回り込んだところが願成寺跡。かつての社坊境内は、すっかりマダケに占領されて見る影もない。河内、鋳銭司方面からの廃参道を右に見て、石段だったと思われる左の急坂を登る。元荒神社の跡は、高倉山から西に流れる主脈の肩西面にあった。社殿の石壇は明瞭に残り、その寄附名録碑が傍らに立っている。

願成寺跡(10:14)

荒神社跡(10:19)
主脈の道を右に約280m、高倉山山頂に達す。雑木に囲まれて小さく開け、南面樹木越しに黒河内山を眺めることができる。

高倉山山頂(10:35)

黒河内山など 高倉山山頂より(10:36)
南東尾根の径をたどる。230mほどで、主脈は左右に分かれる。左(東)には踏跡があり、小野越を経て今山(いまやま)に繋がる。右(南)の尾根を選ぶ。シダの茂る雑木尾根ではあるが、境界杭の立つ切り開き尾根で、シダが途切れて径が現れるところも多く、難はない。やがて364峰の畑山に至る。河内と畑を繋ぐ破線径は、判然としない。畑山の南西ピーク頂稜のシダヤブは、ちょっと本格的。約200mの緩尾根に20分を費やす有様。このピークは南面が裸地になっており、彼方に長沢池や楞厳寺山などが見える。

主脈分岐(10:59)

畑山山頂(11:50)

353.6峰北西のピーク(12:27)

353.6峰 353.6峰北西ピーク南面裸地より(12:34)
踏跡は灌木とシダに埋没、尾根筋が分かりにくい。で、谷をトラバースして尾根に復帰すると径があり、ほどなく353.6峰。雑木林が小さく開け、その真ん中で三角点がコシダに埋没しかかっていた。西尾根の踏跡をたどると、12分で鎧ヶ峠に降りた。お地蔵さまにお参りして、黒河内山へ道を上り返す。

353.6峰山頂(12:44)

鎧ヶ峠(12:57)
約20分で見覚えのある小八郎山、やがて黒河内山のてっぺんに上がった。遅い昼食を済ませて、北尾根の正面コースへ下る。

小八郎山山頂(13:17)

黒河内山山頂(14:14)
道は良く、下るばかりの大楽ちん。30分少々で、吉野堤下の登山口に降りた。左手奥の河内神社に、感謝のお参りをして北に里道をたどる。県道61号山口小郡秋穂線の手前で右折。西京(さいきょう)高校の北側から、西、中村地区を経て起点に還った。途中、これまで足跡を付けてきた山嶺を眺めながらの漫歩。もう、大満足である。

黒河内山正面コース登山道(14:16)

作業道分岐(14:40)

黒河内山登山口(14:46)

黒河内山(右) 黒川吉野の里道より(14:51)

魚切山、黒河内山など 西京高校北野里道より(12:38)

高倉山(中央) 黒川西の里道より(15:23)