アシ谷・クモノ谷 |
単独 2017.09.04 ☁/☀ |
R434向峠分岐入る(6:59/7:16)→入渓(柳ヶ瀬橋下)(9:19)→アシ谷出合(7:42)→F1(7:54/8:10)→F2(8:22/9:07)→F3(9:09/20)→F4(9:20/22)→F5(9:22/25)→F6(9:25/31)→F7(9:44/52)→F8(9:52/56)→F9(10:01)→F10(10:03/11)→F11(10:16/20)→F12(10:21/39)→取水堰堤(10:53)→クモノ谷F1(10:58)→F2(11:03/06)→F3(11:06/08)→F4(11:12/14)→F5(11:15)→林道(11:16)→F6(11:24)→ナメ(11:30/34)→林道(11:35)→F7(11:49/12:00)→F8(12:07/16)→F9下段(12:21/24)→F9下段落口(12:29/31)→F9上段落口(12:36)→二俣・出渓(12:55)→登山道(14:02)→向峠にこにこ市(14:58)→起点(15:29) |
軌跡図 |
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所要時間:8時間13分、歩行距離:約11.4㎞ | |||
この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。 |
岩国市錦町宇佐郷のアシ谷-クモノ谷を遡行した。R434の向峠分岐を入ってすぐの、旧道スペースに車を駐める。市道を南にたどり、柳ヶ瀬橋南詰右手の径を下って宇佐川に入渓。 | ||
R434向峠分岐入る(7:12) |
入渓地点(柳ヶ瀬橋の下)(7:19) |
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河川争奪の肱と呼ばれる屈曲部を回り込んでいくと、やがて(入渓してから約20分、距離約650m)右岸にアシ谷が出合う。やっぱりアシ谷への入渓は、R434の足谷橋説明板が立つところから、宇佐川に降りるのがよいようだ。アシ谷の水はきれいだが、水量は少ない。やさしい河原が10分近く続いたあと、両岸が切り立ってきて、その奥にF1が姿を見せる。2mばかりのスラブ滝だが、スタンスのない深い淵とホールドのない滝面に翻弄されるばかり。こういうのは、いったいどうやって突破するんだろうか。宇部山岳会の内田さんは、水流の左側から取り付けば問題ないと言っておられる。うーむ。けっきょくあきらめて、右岩壁をトラバースして滝面中段に降りる有様。これとて、残置ハーケンに手をかけての仕業。ハーケンがなかったら無理だったと思う。 | ||
アシ谷出合(7:42) |
アシ谷F1(7:54) |
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中国自動車道の足谷橋を上空に見て、V字の谷底を遡っていく。F1落口から5分ばかりで、谷はS字に湾曲をはじめる。左に回り込んだ先に18mのF2が架かり、その上にF3、F4、F5、F6が連続している。どの滝も素敵だが、僕に登れるのはF4だけ。でも、高巻きを繰り返して各Fの落口から流身を眺めれば、じゅうぶん満たされる。F2は、左岸を木登り高巻きして支尾根末端に上がり、ガレ沢に懸垂下降する。ロープは50mがよいのだが、今回30mだったため、えらい手間取り、ロープワークの下手さ加減を思い知る。ガレ沢を下りきったところがF2の落口で、右奥に10m直瀑のF3が架かっている。右岸のガレ沢にアイスハンマーを打ち込んで尾根に上がり、F3落口に降りる。3m滝のF4は水流の右側を登る。F5(7m)、F6(12m)は左岸を高巻く。F6は左岩壁から取り付いて木の根に依れば、登れそうな気もするが…。F6落口から10分も遡ると、F7、F8が見えてくる。二段滝と言ってよいかもしれない。F7の釜尻から右岸を巻いてF7の落口に立ち、また巻き戻ってF8の落口に上がる。 | ||
F2(8:23) |
F3(9:09) |
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F4&F5(9:20) |
F5(9:22) |
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F6(9:27) |
F7&F8(9:45) |
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F8はTRなら登れそうな気がする。F8を越えると谷はいくぶん穏やかになる。小滝F9の先で、右岸に5mはありそうなスラブ滝が出合っている。シダワラと呼ばれる支谷で、詰めれば910m峰の大谷辻に突き上げる。ひどいヤブ沢なんだろうなぁ。続いて下段3条の二段滝F10に出会う。下段は右側の水流を登る。上段のスラブともども面白い。 | ||
F8(9:53) |
F9(9:59) |
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F10(10:04) |
F10上段(10:10) |
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5分ばかり遡ると、ゴルジュの奥にF11が見えてくる。滝直下まで右岸をへつり、突っ張って登る。すぐ上流に本日の核心、11m滝F12が落ちている。左の苔岩壁に取り付き、中段から水流の左を登る。1回目は、中段からドボン。2回目は、慎重に必死でずり上がった。落口に立ち、思わず歓声。 | ||
F11(10:16) |
F12(10:22) |
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小滝二つと取水堰堤を越えた先で二俣となる。ちなみに、取水堰堤は鹿野さんに倣って中央部を直登。左俣のクモノ谷に入る。ほどなくF1に出会い、小滝二つ置いて4m滝のF2、二段6m滝のF3、小滝二つ置いて5m滝のF4、そして林道下の小滝F5と続く。いずれも滝芯を直登。水が少ないので難しくはない。 | ||
取水堰堤(10:53) |
クモノ谷F1(10:58) |
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F2(11:03) |
F3(11:06) |
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F4(11:12) |
F5(11:15) |
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林道橋を潜った先にも小滝が三つ続いたあと、露岩の斜滝F6が現れる。水流を中段まで登るが、ガバ皆無でツルッツル。慎重に慎重に。F6を越えてほどなく、谷は斜めのナメ床となり、その上でU字淵にトユ状の小滝が落ちている。小滝の上には30mばかり露岩床が続いて林道に出会う。この林道、草生してはいるが右にたどれば、下の林道に繋がると思われる。 | ||
F6(11:24) |
ナメ(11:30) |
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ナメ上部のトユ状小滝(11:31) |
林道(11:35) |
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林道橋の上流はゴーロ帯で、ヤブになっているところも多い。15分ばかり遡ると、露岩滝F7に出会う。20mはあると思う。二段滝で、下段は滝面を直登。絶対落ちられないので、慎重に登る。上段は、TRでないと登れそうにない。右岸を巻く。F7の上は、小滝二つのあとにF8(5m)が続く。F8は何でもない小滝に見えるが、上部がけっこう悪く、怖くなって右岩壁を登った。 | ||
F7(11:53) |
F8(12:07) |
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すぐ上に小滝があって、さらに露岩の小滝を二つ越えると、この谷のハイライト30m二段滝のF9が現れる。C/Sを下段落口に置いて、チムニー状の岩溝を細流が伝っている。左岸を巻いて下段落口に立ち、左岸へ巻き戻って上段落口に立つ。いつの日にか下段をZ法で登ってみたいのだが…。F9の上はチョロチョロ水流となる。7分ほど上流の露岩滝を過ぎると、源流域の様相になる。 | ||
F9(12:21) |
F9下段(12:23) |
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F9上段(12:29) |
トユ状の露岩滝(12:45) |
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二俣まで遡ったところで、たまらず左斜面に取り付いて稜線を目指す。それでも1時間近く要して、ヘロヘロで登山道に飛び足した。もはや小五郎山の山頂などどうでもよくなり、ひたすら登山道を下る。向峠経由で起点に還ったのは、15時29分。登山道に出てから1時間30分近く要したことになる。アシ谷左俣遡行は、ハイライトのF9を終えたあと、左岸尾根を下って林道に出るのが断然よいと考えるが、どうだろう。 | ||
二俣・出渓地点(12:55) |
小五郎山登山道(14:03) |
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