鈴ノ大谷(すずのおおたに)・ナカノ谷
 
単独 2017.08.19 
鈴ノ大谷橋西詰(7:16/31)→林道終点(7:45)→入渓(7:48)→D2(7:59)→F1(8:03)→F2(8:15)→D3(8:31)→F3(8:38)→D4(8:45)→ナカノ谷出合(8:47)→F1(8:50)→F2(8:51)→F3(8:52)→F4(8:54)→F5(8:55)→F6(8:57)→F7(9:04)→F8(9:15)→F9(9:21)→F10(9:30)→F11(9:34)→インクライン軌道跡(9:53/58)→F14落口(10:08/12)→F14直下&F13落口(10:16/21)→F14落口(10:27)→F15(10:31)→F16(10:41)→F17(10:58)→F18(11:06/14)→F19(11:20)→林道(11:53)→登山径取付(12:11/15)→889峰(12:25)→インクライン橋下(13:02/13)→起点(13:38)

軌跡図
                                                            所要時間:6時間07分、歩行距離:9.26㎞
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

アルバム
C.C.INA★PINAの鹿野さんの記録(https://blogs.yahoo.co.jp/hirschwies/65912836.html)をたよりに、鈴ノ大谷川の支流ナカノ谷を遡行した。鈴ノ大谷橋南詰めの廃道スペースに車を駐める。林道終点の広場を回りこんだ先から入渓。ちょうど砂防堰堤D1の天端上にあたり、広い河原になっている。

鈴ノ大谷橋西詰(7:31)

入渓地点(D1の上)(7:48)
ほどなく出会うD2を高巻くと、河原へ降りる踏跡があり、ロープが張られていた。鈴ノ大谷への入渓は、ここからがよいようだ。上流のゴルジュの入口にF1が見える。F1を越えて、淵のへつりを愉しみながら約120m、F2に出会う。ゴルジュのどん詰まりに10m滝が架かっている。右岸側の岩壁を登る。上は広い河原になる。インクライン橋を潜った先のD3は、右岸を巻く。やがて淵有2条滝F3。左のスラブ水流を登る。上のD4は登れないことはないが、水量が多いので左岸を巻く。

D2(7:54)

D2を巻く下降ルート(8:02)
D4のすぐ上でナカノ谷が左岸に出合っている。意識していなかったら通り過ぎてしまいそうな、とても地味な出合である。100mも遡らないうちに小滝の連続がはじまる。F5までは水流を簡単に遡行できる。

ナカノ谷出合(8:46)

ナカノ谷F1(8:50)

F2(8:51)

F3(8:52)

F4(8:57)

F5(8:55)
8m滝F6は、トユ状の水流を突っ張って登れば愉しい。スラブ滝F7は水流を登る。難しくない。小滝を三つばかり置いてF8が架かる。F8は、流木が2本も引っかかって簡単だが、無かったら僕には大変かもしれない。F8を越えて少し遡ると、12mのスラブ滝F9が姿を現す。滝面は、ツルッツル。水流左の岩壁を登る。一枚岩ゴルジュに架かるF10は簡単に越せる。V字状の露岩床を遡っていくと、ほどなくF11が現われる。10mの直瀑で、下のほうは少し被っている。もちろん滝面はツルッツル。水流の左に浅いクラックがあり、カムで支点を取って中段まで人工登攀すれば登れそうな気もするが…。鹿野さんが巻いたんだから僕に登れるはずがない、と早々に左岸高巻きを決め込む。

F6(8:58)

F9(9:22)

F7(9:04)

F8(9:15)

F10(9:30)

F11(9:35)
鹿野さんは左岸ルンゼを登っているが、滝全体を俯瞰しようと、もう少し手前の斜面に取り付いた。落口の高度まで上がってF12の様子を窺う。両岸が切り立って滝の直登は見るからに難しそう。F11落口にトラバースして進退窮まったときのことを考えると、足が向かない。で、軟弱ではあるが、大高巻きと決す。ゼーハー木登り約15分、インクライン軌道跡と思われる道に飛び出した。

F11&F12(上段)(9:39)

インクライン軌道跡(9:53)
120mばかりたどって、楽ちんなルートを下る。おかげで再入渓したのはF15の落口、という有様。5分ほど(約65m)下ってF14の落口に出る。

F15落口(10:04)

F14落口(10:08)
右岸を巻き降りてみれば、F13落口の足下は両岸が切り立ったゴルジュ。ロープなしで降りるのはちょっと怖い。F12、F13はまた今度、ということにして引返す。F14は上部のスラブがツルッツル、怖くなって右岸にエスケープ。

F14(10:18)

F13落口(10:19)
F15から10分ほど遡ったところで3段滝F16に出会う。簡単。小滝を越えた先で二俣になる。右谷に入ると、ナメ2段のF17が現れる。心地よく登った先に、長―いトユ状の斜滝F18が続く。最後がスラブ状になっている。こちらも簡単で楽しい。F18落口から5分で二俣になる。左谷に入るとすぐ、長いスラブ2段のF19に出会う。ナメ床をサラサラと水が伝っている。ヌルヌルのところもあるが、愉しく直登できる。

F16(10:41)

F17(10:58)

F18(11:06)

F19(11:20)
少し遡ると、谷はスギ林になって開けるが、伐倒木や灌木が行く手を阻むようになる。20分ばかり辛抱して遡ると、段ボールカルバートに行き当たる。すぐ上には、待望の林道があった。左(西)に取り約600m、鈴ノ大谷山西尾根に登山径の取付(下降地点)がある。ちなみに、林道はあちこち崩落して、車が通れる状況ではない。

林道合流地点(11:53)

登山径取付(下降地点)(12:11)
 
なお、鈴ノ大谷山への登り口は尾根を回り込んだ先にある。いずれの取付もササに覆われているが、ピンクテープですぐ分かる。下山ルートはササの茂っているところもあるが、踏跡は明瞭でピンクテープもこまめに付けられて、悩むようなところはない。取付から45分で、インクライン橋西詰に降りた。橋下の河原でお清めを済ませ、右岸沿いの道をたどる。10分で林道終点に出て、満ち足りて起点に還る。次は懸垂下降をしてでも、F12、F13を登ってみたい。

登山径取付(鈴ノ大谷登山口)(12:13)

インクライン橋(13:03)