岩節谷(いわぶしだに)・コグロミ谷・ヤマの谷
 
単独 2017.08.06 
表匹見峡市道非常駐車帯(魚飛橋の北約200m)(8:33)→表匹見峡入渓(8:41)→岩節谷出合(8:52)→F1(8:56/9:13)→F2(9:23/36)→F3(9:42)→F3落口(9:48)→F4・5落口(9:53)→F6(9:56/10:00)→F7(10:07/11)→F8(10:12/15)→F9(10:17/21)→F10(10:22/26)→F11(10:31)→取水堰堤(10:44/50)→F12(10:51/55)→丸木橋(11:04)→岩節渓流取水口管理道入口(11:19)⇒キャンプ場入口(11:34)→コグロミ谷出合(11:39)→F1(11:40)→F2(11:43)→F3(11:45)→F4(11:46)→取水堰堤(11:50)→表匹見峡(11:56)→ヤマの谷出合(11:59)→F1(12:01)→F2(12:03)→F3(12:05)→F4落口(12:18)→F3落口(12:20)→F5(12:28)→取水堰堤(12:32/35)→F6(12:36)→表匹見峡(12:53)→起点(13:02)

軌跡図
                                                            所要時間:4時間29分、歩行距離:4.82㎞
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

アルバム
表匹見峡左岸に出合う岩節谷、コグロミ谷、ヤマの谷の地域研究。いずれも以前の遡下降の折、時間&体力切れで割愛した気になる渓域。距離は短いが、思い立って遡行記録の補完に出かけた。まずは岩節谷。表匹見峡の市道に入り、魚飛橋の北約200mの非常駐車帯に車を駐める。岩節渓流取水口への管理道取付が、約30m東にある。駐車帯横の踏跡を下りて、表匹見峡に入渓。匹見川の淵に流れを感じない。まるで透きとおった池のよう。10分あまりで岩節谷が出合う。市道の橋を潜ると、淵の奥にC/S滝F1が見えてくる。

魚飛橋の北約200mの市道(旧県道307)(8:33)

岩節谷出合に架かる市道(旧県道307)の橋(8:54)
三条に分かれ、左二条がV字をなしている。いちばん優しそうな右側の水流を登る。チャレンジしなかったけど、左側のシャワークライミングは、まず無理だろう。大ゴーロの中に小滝が続いて10分、大岩の二条滝F2に出会う。突っ張れば何とかなりそうに見えるけど、右も左も登れない。寂しく右岸を巻く。

F1(8:56)

F2(9:23)
少し遡ると、ゴルジュの出口に斜滝F3が架かって、その上にトユ状滝F4が落ちている。F3の落口に上がると、左からもトユ状二段のF5が落ちていた。つまり、渓の水は狭いゴルジュの中の露岩残丘で、左右に分割されているのだ。F4はホールド・スタンスともに乏しく、僕にはとても登れそうにない。で、左のF5に突っ張って取り付くが、中段まで登って怖くなり、必死で撤退。右岸を高巻いて落口から見下ろすと、何とかなったような気もするが、転げ落ちなかったことで良しにしよう。なお、F4、F5はF3と一体と見なすのがよいかもしれないが、僕にはインパクト大なので、分けてカウントした。

F3(下段)、47(上段)(9:42)

F5(9:48)
すぐ上に、C/Sから三条に分かれて落ちるF6が続く。右側の水流を登る。難しくはない。7分ばかり遡ったところで、三条の大ゴーロ滝F7に出会う。左の二水流を、僕は登れない。右のチムニーをずり上がってみるが、ザックが支えてどうしようもない。ザックを置いて登るのもあほらしく、右岸を巻く。すぐ上にC/S滝F8が二段になって落ちている。越えると、淵のある小滝が受けるF9、F10が連続する。F9は直瀑だが順層で段状になっており、登るのは愉しそう。が、手前の小滝が、どうしても越えられない。無念の思いで、右岸を高巻く。

F6(9:56)

F7(10:07)

F8(10:12)

F9(下段)、F10(10:17)
落口に立って、うーむ、である。F10は、愉しく水流を登る。少し遡ると、ゴルジュの奥にF11が見えてくる。約2mの直瀑だが、またしても登れない。落口の先で、C/Sの隙間から水流がほとばしり落ち、直下左手に本流が見える。これはF12?またしても悔しい思いで右岸を高巻くと、取水堰堤があった。匹見発電所の岩節渓流取水口である。堰堤の下部は、露岩床に折り重なった大岩の中にコンクリート擁壁が打たれて、右岸側の岩壁を本流が落ちている、という有様。とりあえずFから外したが、立派な滝である。岩壁を伝って、C/S水流と本流が合わさるF11の落口に降りた。愉しい。F11を越えていたら、もっと愉しいだろう。取水堰堤のすぐ上では、一つの大岩がゴルジュ全体を占有し、右岸側の際にF12が架かっている。流木に依って、シャワークライミング。流木がなかったら、僕には手ごわいことだろう。

F10(10:22)

F11(10:31)

岩節渓流取水堰堤天端と取水口(10:56)

F12(10:44)

岩節渓流取水堰堤(10:48)

F12(10:52)
上にはおだやかな河原が開け、やがて見覚えのある丸木橋に出会う。これより上流に滝らしい滝はないので、左岸の山道をたどって起点に還る。次はヤマの谷。車で移動して、表匹見峡キャンプ場入口北側の非常駐車帯に駐める。匹見川への入渓径が付けられている。

丸木橋(11:05)

表匹見峡キャンプ場入口の北側(11:35)
河原に出て北に向かうと、すぐ左岸からコグロミ谷が出合い、奥に小滝F1が架かっている。少し遡ると、谷の水流はインゼルベルクで斜めの段状小滝とチムニー状滝F2に分かれる。言うまでもなく、右のF2を登る。難しくはない。

コグロミ谷出合(11:39)

コグロミ谷F1(11:40)

F2(右)(11:43)

F2(11:43)
すぐ上にF3、F4が続く。F3は二段で小さな釜が受けており、上段のC/Sを越えるのが面白い。F4は露岩の斜滝で簡単。ほどなく取水堰堤が現れ、バルブの付いた開放取水管が中段に突き出ている。天端に上がると、上流は伏流の河原。この堰堤の役割はなに?導水管の調圧?などと考えながら、右岸の径をたどって匹見川に戻る。120mばかり遡ったところで右から、ヤマの谷が出合う。

F3(11:45)

F4(11:46)

コグロミ谷取水堰堤(11:50)

ヤマの谷出合のF1(12:01)
すぐ奥に小滝F1が二段になって架かる。越えると、C/S小滝F2の奥にF3が見える。F2の滝直下は浅く、難しくはない。F3は右側の岸壁を登るが、抜け口にガバホールドを見いだせず、怖くなって敗退。右岸を巻いてF4の落口に上がる。カムの入りそうなクラックはあるので、人口登攀すれば僕でも登れた、と思う。ギアの出し入れが面倒くさいのでやめたけど…。なんか心がけが悪いなぁ。

F2(手前)、F3(奥)(12:03)

F3(12:05)
 
F4の水流を下降してF3落口に立つ。水流にルートがありそうにも見えるけど、僕にはまず無理だろう。F4を登るのは簡単。上流はおだやかな河原になり、やがてゴーロ滝F5が現れる。右の斜め水流が簡単そうに見えるのに、僕には登れない。とにかくすべるのである。沢靴のせいにしてあきらめる。右岸を高巻きしてほどなく、取水堰堤に出会う。下部は、露岩の斜小滝になっている。堰堤すぐ上のF6をなつかしく眺めたあと、右岸の取水口管理道に取り付く。道は途中で左岸へ移る。堰堤から10分あまりで匹見川の広い河原に降りた。起点に還ったのがちょうど13時、楽しい楽ちん溯行でありました。

F4(12:20)

F5(12:28) 

ヤマの谷取水堰堤(12:32)

F6(12:36)