名谷山(なたにやま)
 
単独 2017.03.05 
持丸の広域農道入口(7:48/8:03)→道後山林道入口(除雪終点)(8:07/12)→作業道分岐(9:02)→県境の峠(9:25/32)→1081m峰(10:15)→懸崖の上(10:32)→乗越鞍部(10:45)→名谷山北峰(11:06/11)→北の肩(11:23)→名谷山(11:30/54)→1036m峰(12:21/25)→1040m峰(12:39)→展望地(12:42)→1040m峰(12:45)→三国山トンネル南出口(13:02)→三国橋(13:26)→起点(13:30)

軌跡図
                                                  所要時間:5時間25分、歩行距離:11.0㎞
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

アルバム
陰陽分水嶺歩き。道後山林道の県境峠から名谷山へ繋いだ。持丸の広域農道入口に車を駐める。もう道路に雪はないが、道後山林道にはまだしっかり残っている。早々にワカン歩行を開始。先週の雪(3/2)のおかげでトレースはないが、よく締まって快適そのもの。県境峠までのU字カーブ5か所を、ぜんぶショートカットする。旧道合流地点(標高945m)あたりから出合う景色は、まさにイッピンだ。トレースのない雪のバージンロード、おだやかな源流域に広がるミズナラ林など、下手な写真ではとうてい表せない。

持丸の広域農道入口(8:00)

猫山 広域農道入口より(8:01)

除雪終点(道後山林道起点)(8:07)

道後山林道の新旧分岐(8:31)

道後山林道旧道合流地点あたり(8:57)

持丸川左谷最上流部のミズナラ林(9:06)
林道入口から1時間13分を要して、県境峠に上がる。鳥取県側には、県道11号新見多里線へ下る林道と分かれて、作業道が県境尾根北面に沿っている。広島県側の緩斜面から県境尾根に取り付く。稜線は若いブナとミズナラの疎林で、典型的な準平原遺物。雪は緩んできたが、快適な雪山ハイクを愉しむ。

道後山林道の県境峠(9:31)

県境尾根(10:03)
ところが1081m峰に至って一転、南面が切れ落ちた痩せ尾根になる。目の前にこれから向かう名谷山、南西に道後山や鳶ノ巣山などが見渡せるのはよいが、次のピークへ渡るのは楽でない。木登りで何とか移ってみれば、次は懸崖の尾根筋という有様。この際、分水嶺歩きにこだわって、懸崖を下降。ワカンを付けたままギットコギットコずり降りるのだから、横着この上ない。ワカンさん痛かったでしょう。ごめんなさい。降りた乗越鞍部は、雪が詰まって分水界を見極めるのが難しい。

1081m峰山頂(10:15)

1081m峰南東稜(10:19)

名谷山 1081m峰南東稜より(10:20)

鳶ノ巣山 1081m峰南東稜より(10:21)

道後山 1081m峰南東稜より(10:22)

1081m峰南東の懸崖ピーク(10:32)

懸崖(10:38)

乗越鞍部(10:45)
およそ見当で上り返すと、すぐ闊葉樹疎林のおだやかな尾根になり、やがて名谷山の北峰に達した。広い雪の原だが、雑木が灌木のようにあっちこっちに顔を出して、見晴しは今一つ。雑木越しに、大山の白嶺を見る。

名谷山北峰(11:07)

伯耆大山 名谷山北峰より(11:09)
南にひと歩きして名谷山北の肩に上がると、東面180度に邪魔な雑木がなく、素敵な展望所になっていた。鬼林山、大倉山、花見山、明石山(あかいしやま)などを同定する。名谷山山頂までは、もうひと上り。思いのほか前置きが長い。途中、樹木越しに道後山の雪嶺を見る。

鬼林山 名谷山北の肩より(11:19)

大倉山、花見山など 名谷山北の肩より(11:19)

名谷山北の肩(11:24)

道後山 名谷山北の肩より(11:25)
11時30分、林道の峠から2時間近くを要して名谷山山頂に達した。そこは白いドームのてっぺんのような有様になっており、四周に眺望が開けていた。とりわけ東面の眺めは新鮮で、神郷三国山(しんごうさんごくさん)から南北に分かれる山嶺が印象的だ。また、広い雪の原になった西峰越しに見る鳶ノ巣山の連なりもよい。少し早いが、東面に風を避けて、大山や日南の山々を眺めながらお弁当を食べる。

名谷山山頂(11:31)

名谷山西峰、鳶ノ巣山など 名谷山山頂より(11:33) 

丸塚川右岸尾根 名谷山山頂より(11:33)

花見山へ続く陰陽分水嶺 名谷山山頂より(11:33)
至福のひと時を過ごして、南西尾根を下る。ブナやミズナラの若木は薄く、林床のササは厚い雪に覆われてどこでもロード。明瞭な尾根筋を快適に駆け下り、あっという間に1040m峰に達す。樹林の山頂で見晴しはなく、東面の展望地まで降りて、雪の三国山を間近に観望した。

三国山、古頃山など名谷山南肩より(11:57)

1036m峰山頂(12:25)

1040m峰山頂(12:39)

神郷三国山 展望地より(13:41)
1040m峰に戻って、南西支尾根に下る。取付は伐採地になって開け、猫山のピラミダルな双耳峰の様子がよく見える。すぐヒノキ林の急な痩せ尾根になり、10分あまりで谷の左岸に降りた。右岸に渡って横手に60mばかり行くと、三国山トンネル南出口に出た。このおり、スノーブリッジを這い上がったが、いい年をしてちょっと無謀だったかもしれない。左岸をそのままたどれば、簡単にトンネル出口の下に出られたのだ。ともあれ無事に下山。あとは雪のない広域農道を、起点に還るばかり。

1040m峰南西支尾根(12:55)

持丸川右谷最上流部(13:00)

三国山トンネル南出口(13:07)

猫山 持丸豊栄を繋ぐ広域農道より(13:18)