アライ谷・瀬戸谷右俣(せとだにみぎまた)
 
単独 2016.08.09 
瀬戸滝入口(8:10)→瀬戸谷入渓(8:12)→瀬戸滝(9:05)→アライ谷F1(9:15)→F2(9:17)→F2落口(9:42)→F3(9:43)→F3落口(10:00)→F4(10:10)→F4落口(10:21)→C/S滝F5(10:22)→F6(10:24)→スラブ滝F7(10:37)→F8(10:42)→二俣(10:53)→十方山登山道(11:22)→瀬戸谷下降地点(11:52)→瀬戸谷右俣F8(10:20)→斜滝F7(12:23)→F6(12:25)→F5(12:28)→F4(12:29)→F3(12:30)→F2(12:35)→大ビラメの滝F1(13:05)→水車製材所跡の石積み(13:48)→瀬戸滝上段の落口(14:10)→瀬戸滝巻き径の取付(14:21)→瀬戸滝遊歩道→起点(14:39)
アルバム

瀬戸谷のインゼル岩(入口から約600m)(8:46)

アライ谷F1(9:15)

アライ谷F2(9:17)

アライ谷F3(9:43)
アライ谷を遡行し、瀬戸谷右俣へ下った。瀬戸滝入口に車を駐める。瀬戸滝遊歩道に入り、木段を降りたところから入渓。ゴルジュ淵はすっかり埋まって、穏やかな渓相に様変わりしている。なので、右岸をへつって愉しむ。ウォーミングアップを兼ねて、ゴーロの谷を遡る。瀬戸滝手前にあるインゼル岩の小滝は、簡単に越えられる。かつては、激流がほとばしり出る、難所だったように記憶している。瀬戸滝を左に見て、急なゴーロのアライ谷に入る。瀬戸谷巻き径の取付を過ぎると、V字谷の奥にF3が見えてくる。斜滝のF1を越えるとすぐ、フェース滝F2が行く手を遮る。滝面の真ん中あたりにリングボルトが打たれている。僕の場合、これにアブミを掛けて登るしか手がない。それも、やっとこさである。左岸を巻けるが、スラブ状岸壁の草付でとてもこわい。続いて、流木が折り重なった先にF3が立ち上がる。滝の右側を登ってみる。中ほどまでは簡単だが、カムで支点を取って上段に這い上がろうとした折り、つかんだ岩がグラっときた。はがれなくてよかったぁ。こわくなって戦意喪失、左岸を巻いた。

アライ谷F4(10:10)

アライ谷C/S滝F5(10:22)

アライ谷スラブ滝F7(10:36)

アライ谷F8(10:42)
露岩のV字谷を流れ落ちる、トユ状の水流を遡る。F3落口から50mばかりのところに、大岩に落口を塞がれた、分岐滝F4が架かっている。露岩の滝はホールド、スタンスともによく、左側の水流を直登する。すぐ上に、大岩が谷を塞いでできたF5、流木が落口を塞ぐF6が続く。いずれも、簡単に越せる。F6の場合、流木が無かったら、少し面白いかもしれない。F6の上は、穏やかな渓畔で、10分ばかり上流にスラブ滝F7、その80m先にF8が架かる。いずれも簡単に登れる。

十方山登山道(11:22) 

瀬戸谷右俣下降地点(11:52)

瀬戸谷右俣F8(12:20)

瀬戸谷右俣F7(12:23)
少し遡ると源流域になってきたので、二俣の分岐尾根に取り付いた。ヤブは薄いが、真夏日の急斜面はきつい。30分近くゼーハーして、登山道に飛び出した。瀬戸谷下降地点に向けて、登山道をたどる。瀬戸谷への下降地点は、三つ倉(1030m)の北尾根鞍部で、二ノ原谷の突き上げ地点でもある。昼時ではあるが、暑いので瀬戸谷に下る。下りは楽ちん、苦も無く右俣本流に達す。谷は次第に険阻となり、ほどなくC/S滝F8の上に出た。登るのは難しくないが、下りは滑りそうでこわい。安全を期して左岸を巻いた。すぐ下にトユ状の斜滝F7が続く。こっちは、水流を愉しく歩ける。

瀬戸谷右俣F6(12:25)

瀬戸谷右俣F5(12:28)
少し間をおいてF6とF5が架かるが、いずれも左側を降りる。登るのは簡単だが、下りは慎重に。F5の下にF4、F3が続くが、いずれも小滝で簡単。とりわけ、F3は流倒木が滝面を覆い隠して、その姿を台無しにしている。

瀬戸谷右俣F2(12:37)

瀬戸谷右俣トユ状滝F1(13:05)
ほどなく、瀬戸谷右俣で唯一滝らしい、F2の上に出る。夏草に覆われた右側を慎重に降りる。登るのは簡単。かつてこの滝は、釜が大きくて深く、良い姿をしていた。今はすっかり埋まって、平凡な滝に変身している。すぐ下の二俣で遅い昼食。左谷と合わさった右俣は、流倒木で荒れている。ひと下りで、ゴルジュ淵の滝F1に着く。突っ張って降り、淵の右岸をへつる。この淵も尻のほうは、泳がないで済むほどに埋まっている。かつてこの淵には、ヒラメ(アマゴ)が群遊していたことから、「大ビラメの滝」という名が付けられている。

水車製材所跡の石積み(13:48)

瀬戸滝上段の落口(14:11)
あとは、瀬戸滝落口まで、のどかな(何もない)渓畔林めぐり。左俣分岐の手前あたりから渓畔に平坦地が現れる。「田形(たがた)」と呼ばれる田畑の跡という。木馬道や水車製材所の跡と思われる石積みも明瞭に残っている。「大休み」と呼ばれる、瀬戸滝落口で一休み。総高63mという落口からの眺めは、高度感抜群である。

瀬戸滝左岸の木馬道跡(14:14)

瀬戸滝上段 瀬戸滝左岸より(14:18)

瀬戸滝巻径取付(14:23) 

瀬戸滝の釜 アライ谷出合より(14:25)
瀬戸滝左岸の木馬道から巻き径に下る。木登りの急斜面であるが、虎ロープがフィックスされている。上段の釜は完全に埋まっており、巻き径の途中から下段滝の頭にトラバースできる。無事アライ谷に降り立ち、ほっと一息。瀬戸滝の釜でクールダウンして、遊歩道を起点に還った。



軌跡図
                                                   所要時間:6時間30分、歩行距離:7.89㎞