本串山(もとぐしやま)牛頭山(うしずやま)
 
単独 2016.05.04 
小河内集会所(8:05/10)→寄石(8:46)→杉山の水(8:56)→小浜(9:08)→本串山登山口(9:50)→巡視路分岐(9:55)→太田川線鉄塔80(10:09)→登山道合流(10:38)→新西広島幹線鉄塔75(11:05)→本串山(11:34)→辻鞍部(11:55)→巡視路分岐(12:04)→鼻神山(12:28)→牛頭山東峰(672.4m峰)(13:11/41)→鞍部(13:58)→西峰(牛頭山城本丸跡)(14:08/22)→牛頭山登山口(14:35)→こども村管理棟(14:52)→起点(15:17)
アルバム

小河内集会所(8:10)

寄石(8:46)

杉山の水(8:56)

久地冠山 野冠橋北詰の東より(9:12)

本串山登山口(布駅跡の北西約100m)(9:51)

送電線巡視路分岐(9:55)
広島市北部の山歩き。布(ぬの)から本串山に取り付いて、稜線を牛頭山へつないだ。小河内(おがうち)集会所の前に車を置いて、県道38号広島豊平線を布に向かう。途中、中国自動車道の高架を潜って10分ばかりのところに寄石(よりいし)と呼ばれる奇岩がある。小河内川と県道の間に屹立する岩塔で、北面の割れ目の奥に仏様のような石が立ち、その上に大きなスズメバチの巣がかかっている。説明板によると、洪水で流されてきた石が、仏様のような形で納まったものらしい。なかなか印象的な景観である。そこからさらに10分、今度は山側に「杉山の水」と呼ばれる岩清水がある。原爆慰霊碑の献上水として利用されたことがあるというから、相当の名水に違いない。試飲はしていないので、偉そうなことは言えないのだが・・・。R191に合流して野冠(のかずき)橋北詰に至ると、川向こうに久地冠山が全容を現す。県内に冠と名の付く山は多いけれど、形ではこの山が一番ふさわしいかもしれない。車がひっきりなしに行き交うR191を、小さくなって歩くこと25分(約2.1㌔)、うんざりしてJR布駅跡に着く。早速、本串山への取付を探すが、それらしい印や表示はない。あっちこっちめぐって、ようやく布集落西側の山手に道を見つける。取り付くとすぐ、民家の裏から北西に横手道が続く。ほどなく、太田川81の標柱が立って分岐した。

本串山(右奥)
 南西尾根標高400mあたりより(10:59)

本串山山頂(11:34)

辻鞍部(11:56)

巡視路分岐(12:08)

鼻神山山頂(12:28)

672.4m峰山頂(牛頭山東峰)(13:11) 
本串山登山ルートは、横手道をそのまま行けば、新西広島幹線の巡視路として遊歩道のような道になるらしい。なのに、躊躇なく、広くて草生していない右の道を選んでしまう。谷沿いの道が、露岩斜滝に遮られて右岸尾根へ上がる。少し行って左岸尾根に回り込んだ先に、大田川線鉄塔80が建っていた。鉄塔越しに見える久地冠が指呼の間だ。巡視路をたどるが、横手に続くばかりで、北へ向かう踏跡はありそうにない。鉄塔80まで戻って、支尾根に取り付く。はじめは茂っていたが、尾根筋の雑木は薄い。15分ばかりで、南西尾根から上がる山道に飛び出した。北に向かうと、10分足らずで新西広島幹線鉄塔76の建つ359mピークに出た。まぎれもなく新西広島幹線の巡視路で、とんだ地域研究をやったものである。これよりしばらく、本串山主尾根(南西・北東)に沿って、快適な巡視路歩き。359m峰の次のピーク(400m)は、北面が伐採されて開け、滝山や久地冠、彼方に安芸太田方面の山なみが一望される。鉄塔75を過ぎた小鞍部で、南面横手に続く巡視路を捨てて、尾根沿いの踏跡をたどる。多少茂っているが、難はない。やがてスギ林の尾根になって巡視路に合流し、本串山の山頂に至る。三角点はスギ林の中にあるが、東側に鉄塔73が建って開ける。休憩にちょうどよい草原だが、展望はない。主尾根に沿う巡視路は、鉄塔72、71を経たのち、488m標高点の手前で南面横手に下っていく。ここから尾根径に取り付かなくてはならないが、スギの倒木が塞いで、分かりにくい。倒木を潜って中に入ると、踏跡は明瞭で、20分で鼻神山に達した。雑木林の中、三角点標柱が尾根径に立つ、通過の山である。その後も雑木が混交するスギ林、ヒノキ林の尾根径が続き、やがて牛頭山東峰に達す。スギ林の山頂に見晴しはないが、木漏れ日が差し込んで明るく、樹間越し足下に「こども村」が窺える。遅い昼食をとり、本峰(西峰)へ。

西峰と東峰の鞍部(13:58)

牛頭山山頂(牛頭山城本丸跡)(14:09)

海見山、猿喰山、城山など 牛頭山山頂より(14:17)

久地冠山、東郷山など 牛頭山山頂より(14:10)

鼻神山、水越山など 牛頭山山頂より(14:22)

本串山、荒谷山など 牛頭山山頂より(14:09)

牛頭山登山口(14:35)

こども村農園・牧場入口(14:47)

滝山 小河内楓原の里道より(15:09)

牛頭山 小河内集会所の駐車場より(15:17)
道は、頂稜南面から西尾根にトラバースしている。5分で本峰との鞍部、さらに10分で本峰、牛頭山城本丸跡に着いた。途中に、出丸や郭跡の石積みに使われていた大岩が累々。なかなかの急登である。山頂の本丸跡は、素敵な展望園地。四周の山座同定に夢中になったら、時間はいくらあっても足りない。可部の高松山と双璧をなす展望の山だ。ほどほどに切り上げて鞍部に戻り、牛頭山登山道を「こども村」へ下った。鞍部から登山口までの谷径も、なかなかの急坂。ていねいにロープが張られているが、下りの苦手な人は往生するだろう。登山口から里道に出て、北にとる。道は、広島市青少年野外活動センター「こども村」の農園・牧場の中を抜けて、市道(安佐北4区351号線)に合流する。左にとり、研修センターや中央広場の園地をめぐって、楓原へ下る。5月のゴールデンウイークというのに、園内に人影はなく、閑散としている。楓原地区に出て、滝山の山体を間近に見る。いつか訪れてみよう。満ち足りて起点に戻り、牛頭山を仰ぎ見れば、若葉の彩が美しい。



軌跡図
                                                   所要時間:7時間07分、歩行距離:20.6㎞ 
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。