湯野城山(ゆのしろやま)望海山(のぞみやま)
 
単独 2016.04.02 
周南市湯野支所(7:51/8:01)→招魂社(8:29)→登山口(9:07)→滝(9:24)→天狗の足跡(9:55)→杵崎大明神跡&役行者石祠(9:59)→城山(10:16/29)→林道終点(10:30)→作業道分岐(10:38)→地籍図根三角点(11:14)→望海山(11:21/48)→地籍図根三角点(11:55)→作業道(12:11)→林道(12:22)→大原分岐(12:30)→大原集落(県道27号山口徳山線)(13:07)→神田神社参道入口(13:30)→山田家本屋(13:33)→起点(13:40)
アルバム

城山と望海山(左後) 湯野支所より(8:01)

招魂社(8:28)

城山登山口(9:07)

登山道取付(9:14)
周南市湯野支所・湯野公民館に車を駐める。西方眼前に城山が横たわり、腰のあたりから望海山が顔を出している。観光案内図をたよりに、国民宿舎湯野荘、性梅院(しょうばいいん)(浄土宗)、招魂社(しょうこんしゃ)をめぐる。招魂社はずいぶん荒れており、枯草に覆われた回輪の奥に四境の役と明治維新の戦乱で戦死した14柱が祀られていた。紅葉の名所と聞いているが、今どき手が回らないのだろう。招魂社の裏手から後山の登山口へ向かうが、民家が立ちふさがって、大きく迂回。この際、常照院(曹洞宗)もついでにめぐる。常照院から北西に里道を上がっていくと、10分で案内図の立つ登山口に着いた。左の道に入り、性梅院方面からの里道と合わさって少し上がったところで、登山道が右の尾根に取り付いていた。

滝(延命の滝?)(9:24)

裏参道分岐(9:48)

天狗の足跡(9:55)

役行者石祠(9:59)

城山山頂の権現社(10:16)

城山山頂(後背は望海山)(10:17)
尻坂と呼ばれる掘割道を上っていくと、ほどなく延命の滝への径が右に分かれる。ちょっと寄り道。すぐ左の谷に、水の少ない露岩滝が架かっていた。何もしるしがないので、谷沿いに少し遡ってみるが、滝らしいものはない。これが「延命の滝」、ということにして登山道に戻る。延命水の湧く小谷を横手に上がって、南側の尾根に渡る。岡の谷への径を左に見て、尾根道を上る。裏参道を右に見て110mばかり上がったところに、天狗の足跡、その少し上に杵崎大明神の祠跡と役行者の石祠があった。あたりは、東面が開け、天狗様(役行者)が湯野の温泉に浸かったあと飛び移ったという、飛松山の連なりが広がっている。主稜線の裏参道合流地点のすぐ先で、苔谷登山口への径が左に分かれていた。少し上って石の鳥居を潜る。急な石段をひと上りすると、三社権現社の祠がある城山に着いた。広くはないが、中世山城の回輪の跡である。東から南にかけての見晴しがよい。飛松山や望海山などを同定しながら、一息入れる。サクラがちらほら咲く明るい山頂に、そよ風が吹きわたって心地よい。

城山西尾根の林道終点(10:30)

林道から望海山への取付(10:38) 

地籍図根三角点(11:14)

望海山山頂(11:21)

作業道への下降地点(12:11)

作業道から林道への合流点(12:22)
西尾根の階段道は、ひと下りで林道になる。西に500mばかり行くと、左に作業道が分かれ、その間に望海山への取付があった。ほどなく、散乱する除伐木やスギの葉っぱで踏跡は消失。ついには、開削された作業道のため、ルートもよく分からなくなる。作業道を左にたどれば、取付径があることを後で知るが、この折は、右に取って望海山北東尾根に取り付いた。薄い灌木の斜面で難はなく、尾根には踏跡さえ現れて、地籍図根三角点のある山道に飛び出した。遊歩道のような山道をひと上りして、見覚えのある望海山山頂に着いた。山頂標識は新しくなり、あたりもきれいに刈り払われて、その名に違わぬ展望台になっている。徳山湾、大華山、嶽山、四熊ヶ岳などは、あいにく霞んで見えない。灌木越しに城山が眺められる。手作りベンチに腰掛けて昼食。来た道を戻り、地籍図根三角点からは、山道をたどる。15分で作業道に出た。右に取って下っていくと、望海山取付点のある林道に合流した。林道を石砂谷(いしざや)方面へたどる。

大原へ下る谷道分岐(12:30)

きれいに整備された道(12:33)

休耕田の広がる林道終点(12:57)

大原集落で出会ったモクレンと桜(13:03)

飛松山 後山地区の里道より(13:26)

山田家本屋(13:36)
400mばかり行ったところで、右手斜面から合流する山道に入る。はじめ南東、すぐ北に転じ、望海山北東尾根の支尾根を横手に越えて、北側の谷に降りる。道は明瞭で、倒木や茂っていたと思われるところがきれいに整備されており、取付から休耕田の広がる林道終点まで30分とかからない。楽ちん楽ちん。ほどなく大原の集落となり、満開のモクレンやサクラの大樹に出会う。まるで桃源郷のような山里だ。県道27号山口徳山線から大原後山線の里道に入り、ポレポレ起点に還る。途中、飛松山の連なりを眺め、観音岳からの縦走を思う。また、「花燃ゆ」の楫取素彦・美和子夫妻と親交があったという、山田家本屋(やまだけほんや)をちょっと見して、往時を偲ぶ。地方の陪臣の家としては破格の大邸宅であったという。



軌跡図
                                                   所要時間:5時間39分、歩行距離:12.9㎞ 
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。