苅尾山 |
単独 2016.02.15 ☃ |
芸北高原の自然館(7:58/8:10)→千町原(8:27)→オモ谷左岸尾根取付(8:31)→洞のある枯木(9:15)→苅尾山北尾根・ミズナラの老枯木(9:40)→1123.4m峰(9:50)→苅尾山(10:18)→ミズナラの老枯木(10:35)→(オモ谷左岸尾根)→千町原→起点(11:43) |
県北の天気予報は、曇り時々雪。この際、歩きなれた苅尾山(かりうざん)と掛津山(かけづやま)をめぐることに。家を出たときは疎らだった白いものが、次第に勢いを増して、松原(北広島町)を過ぎるころには路面に残るほどになった。起点の「芸北高原の自然館」に着いてみると、山麓庵屋根の積雪はまだ1㌢ぐらい。先日の季節外れの暖雨のお蔭ですっかり融けてしまったようだ。激しかった雪もいくぶん小降りになってきた。雪面に新雪がほとんどないので、ワカンにする。軽くて楽ちん。快調な歩行で千町原に出てみれば、茅戸の原があっちこっちに露出していた。この時期にこんな光景を目にするのは初めてだ。千町原を横切ってクロカンコースに上がり、オモ谷左岸尾根に取り付いた。闊葉樹の疎林に雪は少なく、下生えの灌木も疎ら。尾根の傾斜も緩やかで、難なく高度を稼ぐ。標高990m付近まで上がると、老杉や洞のある枯木が現れて、目を楽しませてくれる。洞の中に熊さんが居ないかそーっと覗いてみたが、空だった。標高1000mを超えると、ブナの巨樹が目立ち始め、灌木の下生えも旺盛になる。例年だと、雪のブナ森はどこでもロードだが、今年はそうはいかない。それでも、取付から1時間10分で苅尾山北尾根に上がった。ちょうどミズナラの老枯木が立っているところである。この時分から、再び雪の勢いが増して見通しが悪くなる。で、進む方向を間違い、1124.3m峰に達してそのことに気付く有様。歩きなれた山域を侮ってはいけない。地図読みはまめに行うこと!苅尾山山頂から1124.3m峰まではバカ尾根で、雪のある時はルートファインディングのとても難しいところなのだ。取って返し、苅尾山に向かう。見慣れた地形や立木に助けられて、迷走することなく苅尾山山頂に達した。なんと、いつも雪に埋もれている大岩や標識が露わになっている。一息入れたいが、いよいよ本降りになってきた。証拠写真を撮って、即Uターン。自分のトレースが既に消え始めている。ミズナラの老枯木の傍らに立ったときには、視界10メートルという有様。雪の勢いは衰えそうにない。まだ10時半過ぎだが、掛津山までの道のりは難儀しそうだ。それ以上に、自動車のことが気になりだした。かつて松ノ木峠で自動車が出せなくなったときのことが、トラウマになっている。近くの雷鳴を聞くに及んで、即、引き返すことに決す。眼鏡が役に立たないので、消滅寸前のトレースをうまく辿れない。急ぐあまり、支尾根に下ること度々で、蛇行しながら千町原に降りる。視界10㍍を切った千町原の真ん中で大きな雷鳴を聞いたときは、小パニック。起点に帰ると、案の定、車はすっかり雪化粧。路面の積雪は20㌢にとどきそうな勢い。あと30分遅れていたら、どうなっていたか。取るものもとりあえず、起点を離脱した。あとで、帰還時の証拠写真を撮らなかったことを悔やむことしきりである。 |
芸北高原の自然館横の山麓庵(8:10) |
千町原(8:27) |
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オモ谷左岸尾根の取付(8:31) |
標高985m付近に立つ老杉(9:13) |
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洞のある枯木(標高990m付近)(9:15) |
洞のある枯木(標高990m付近)(9:16) |
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ブナの巨樹(標高1020m付近)(9:24) |
標高1070m付近(9:33) |
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ミズナラの老枯木(苅尾山北尾根)(9:41) |
苅尾山山頂(10:18) |
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軌跡図 |
所要時間:3時間33分、歩行距離:7.36㎞ |
この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。
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