日暮ヶ岳(ひぐれがだけ)
 
単独 2015.11.28 
徳地野谷の石風呂広場(7:45/52)→愛鳥林園地(7:56)→セラピーロード→佐波川ダム堰堤(8:25)→ダム管理隧道→自然の家登り口(8:44)→自然の家玄関(9:12)→日暮ヶ岳登山口(9:21)→栗園分岐(9:43)→日暮ヶ岳(9:59/10:26)→北尾根→新道分岐(10:59)→四氏林道(11:27)→四氏林道引返し点(11:40)→四氏林道起点(11:55)→佐波川ダム左岸の管理道→ダム管理事務所(12:42/13:16)→野鳥観察路→起点→野谷石風呂(14:00)→起点(14:05)
アルバム

愛鳥林園地(7:56)

佐波川ダム堰堤(8:23)

ダム管理隧道東出口(8:31)

自然の家への登り口(8:44)

国立山口徳地青少年自然の家玄関(9:12)

日暮ヶ岳登山口(9:21)

津々良ヶ岳 登山道標高470m辺りより(9:31) 

栗園分岐(9:43) 

日暮ヶ岳山頂(9:59)

物見ヶ岳(左)、高羽ヶ岳
 日暮ヶ岳山頂より(10:01)

野道山、十種ヶ峰(左奥)
 高羽ヶ岳山頂より(10:08)

日暮ヶ岳山頂の北尾根取付(10:25) 
津々良ヶ岳から高羽ヶ岳にかけての陰陽分水嶺を眺めてみたくなった。で、佐波川を挟んで向かいに連なる日暮ヶ岳へ登ることにする。先週と同じ、徳地野谷の石風呂広場に車を駐める。道路(R489)向かいは、山口市徳地森林セラピー基地の愛鳥林エリアである。大原湖岸に沿って佐波川ダムサイトまでセラピーロードと呼ばれる遊歩道が付けられている。トイレや園地が整備され、みちみち様々な闊葉樹や鳥たち(ウグイス、シジュウカラ、コゲラ、オオルリ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、オシドリ、ヒドリガモ、マガモ、ツグミ、カケス、イカル、ホトトギス、ヤマガラ、メジロ、アオゲラなど)にめぐり会うことができる。約1.5㌔のセラピーロードを辿ること26分、佐波川ダムの管理事務所に着いた。昭和30年竣工の県営の重力式コンクリートダム(治水・利水・発電)である。群青色の湖水を静かに湛えるダム湖上流を眺めながら天端を渡る。左岸にダム管理道があり、約265mの素掘りの隧道から始まる。軽なら余裕、普通車だとギリピンの隧道内には、小さな蛍光灯照明がある。歩行に難はないが、この青白い灯りのゆえか、有名な心霊スポットになっているらしい。隧道東出口にある自然の家への破線道は、茂って廃道になっていた。想定外のヤブ漕ぎを覚悟したものの、行ったり戻ったり。何のことはない、100m先に立派な遊歩道の登り口があった。10分でクヌギの森キャンプ場がある自然の家外周路に上がる。「国立山口徳地青少年自然の家」が正式な名称で、自然観察、天体観察、MTB、野外炊飯などなどの施設が整備された、すっごい宿泊施設だ。管理棟のある正面玄関を訪ねたあと、MTBコースに上がる。日暮ヶ岳登山口は、山小屋の先の東屋横にあった。散策路に沿って山茶花が植栽され、よい香りがあたりに漂っている。日暮ヶ岳登山道は、頂稜直下を除いて穏やかな遊歩道だ。標高470m辺りに北面が開けて津々良ヶ岳が見えるところがあった。ほかに開けたところはないが、栗園分岐から上は心地のよい闊葉樹林の尾根道である。取付から山頂まで38分を要す。山頂は西面が開け、高羽ヶ岳から防府の大平山まで同定できる。東面も、踏跡を下るとすぐ伐採植林地になって開け、野道山や飯ヶ岳が眺められる。平坦な山頂の円形の窪みは、旧軍施設の跡ではなかろうか。素敵な山頂だが、寒いので居たたまれず、北尾根に下る。

四氏谷への急下降点(11:07) 

懸崖を縫う下山路(11:13)

四氏林道への下山地点(11:26)

四氏林道引返し地点(11:40)

ダム管理道合流点(四氏林道起点)(11:55)

中島と愛鳥林の386m峰
 対岸のダム管理道より(12:26)

中島と大原橋 対岸のダム管理道より(12:28)

野鳥観察路分岐(13:23) 
 

愛鳥林園地の山茶花(13:50)

野谷の石風呂(14:00)
日暮ヶ岳北尾根の取付は少し茂っているが、入ると明瞭な径が現れた。径は、598m標高点から右の支尾根に転じ、程なく南東斜面に分岐している。フイルムコートされた地図が掛けてあり、四氏谷(しうじだに)へのルートが示されている。下れば林道へ出るようだが、この際、尾根径を辿ることにする。やがて急な岩尾根の径になり、そこから5分計りで右の斜面にそれて、懸崖を縫うようにして続く。約10分の木登り下降で、四氏林道に降りた。先ほどの分岐径の様子を探ろうと林道を少し上がってみたが、長くなりそうなので引返す。日暮ヶ岳周回は、この林道終点経由がよいのかなぁ、などと考えながら林道を下る。破線径のある支尾根末端に取付はなかった。程なくダム湖(大原湖)左岸に出て、管理道を堰堤に向かう。中国自然歩道になっているが、雑木に遮られて湖が眺められるところはわずか。隧道東出口の700m計り手前から眺める、愛鳥林の389m峰や下ヶ原川出合方面の景色がよい。ダム管理事務所前の軒先を借りて遅い昼食。右岸のダム管理道を北に350m計り行ったところから、野鳥観察路に上がる。途中、対岸に日暮ヶ岳がよく見える。落ち葉の敷き詰められた道は歩き易く、時おり聞こえる野鳥の囀りが心地よい。約30分の愛鳥林探勝を終えて園地に戻ると、山茶花が咲き誇って迎えてくれた。起点に還って、先週行けなかった石風呂を見学。入口は狭いが、中は幅2m、奥行2.6m、高さ2.3mの室で、同時に4人程度が利用できる広さがある。往時の杣人たちは、傍にある拝石(おがみいし)(念仏石)の前に座し、般若心経あるいは「南無阿弥陀仏」を唱えてから石風呂の中に入ったという。



軌跡図
                                                   所要時間:6時間13分、歩行距離:16.0㎞ 
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。