下臼木谷(しもうすきだに)
 
単独 2015.09.05 
奥匹見峡駐車場(7:58/8:07)→三の滝橋(8:16)→下臼木谷出合(8:43)→滑滝F1(8:47)→階段滝F2(9:01)→釜有斜滝F3(9:05)→3条C/S滝F4(9:19)→トユ状滝F5(9:30)→露岩滝F6(9:34)→斜滝F7(9:37)→斜滝F8(9:43)→スラブ滝F9(9:52)→斜滝F10(10:05)→露岩二段滝F11(10:08)→斜滝F12(10:36)→スラブ滝F13(11:19)→ゴルジュ斜滝F14(11:22)→インゼル滝F15(11:25)→V字ゴルジュ滝F16(11:28)→露岩滝F17(11:31)→スラブ滝F18(11:34)→V字ゴルジュ滝F19(11:36)→露岩滝F20(11:40)→遡行終了点(11:57/12:06)→県境尾根(12:14)→中ノ甲山(12:26)→高岳分岐(12:34)→大リュウズ展望所(13:05/23)→起点(13:33) 
アルバム

三の滝橋 向かいは元組小学校跡(8:16)

元組小学校跡東隣の放牧地(8:20)

下臼木谷出合の取水堰堤(8:42)

滑滝F1(8:47)
ina★pinaさんのブログに触発されて、下臼木谷を訪れた。下臼木谷は、奥匹見峡(匹見三ノ谷)の一つ北側にある。名著「西中国山地の沢」に静かな沢だと紹介されているので、つい後回しになっていた。この際、匹見川上流部の主だった谷は遡っておきたい、という心境になった次第である。奥匹見峡駐車場に車を駐める。三の滝橋から見る匹見川は、いつもの静かな流れだ。かつて匹見町登山研究センターとして利用されていた元組小学校跡には、新しく元組集会所「きばらしの家」が建っている。なお、体育館はそのままで、奥匹見峡入口の目印として貢献している。小学校跡東隣の放牧地では、よく手入れされた黒和牛が5頭、のどかに草を食んでいた。匹見川右岸のR191を1.2㌔計り辿り、右手の取水堰堤へ下る径に入る。取水管理の径で、取水口のある天端に降りた。そこは下臼木谷出合のすぐ下で、透きとおる匹見川の磧に小さな流れが合わさっていた。下臼木谷に取り付くとすぐ、滑滝F1に出合う。2mに満たない小滝だが、明るく美しい。左岸に径がある。F1上の右岸には石垣が積まれ、少し先で左右両岸に道が上がっていた。右岸の道のほうが良いが、170m計り先で終わっている。ここは左岸への渡渉路なのだろう。
 

階段滝F2(9:01)

釜有斜滝F3(9:05)

トユ状滝F5(9:30)

露岩滝F6(9:34)

スラブ滝F9(9:52)

二段の露岩滝F11(10:07)
F1から200m計り遡ったところで、右上に小屋の跡が見える階段滝F2に出合う。越えて程なく、釜のある斜滝F3が現れ、上に5連の小滝が続いている。露岩の沢床でとても心地がよい。その上の小滝の落口に右から一ノ谷が出合っている。本流奥には倒木の引っかかった小滝、ナメの小滝が続いたあと、少し谷が狭まってきて3条C/S滝F4に出合う。二ノ谷出合の先にナメの小滝があり、間もなく左岸が懸崖になってトユ状滝F5が現れる。すぐ上の小滝を越えると、露岩滝F6、斜滝F7と続く。左岸に大きな懸崖が現れて、その先の斜滝F8を越えると、谷は右に大きく湾曲してゴーロ帯になる。やがて、浅い釜に落ちるスラブ滝F9が姿を見せる。越えて10分計り遡ると、小滝の右岸に明瞭な作業道があった。すぐに途切れるが、探せば左岸に続いているのかもしれない。程なく、左右から支谷が出合い、斜滝F10、二段露岩滝F11と続く。
   

露岩滝F11の上段(10:08) 

斜滝F12(10:36) 

F12右岸の露岩大滝(9:42)

スラブ滝F13(11:19)

ゴルジュ斜滝F14(11:22)

インゼル滝F15(11:25)
 

露岩滝F17(11:31)

スラブ滝F18(11:34)
 

二段の露岩滝F20(11:40)

露岩滝F20の上段(11:41)
F11の上段は、左の水流を登る。F11の上はゴーロ帯になり、斜滝、淵有露岩滝、滑滝、露岩斜滝、4連滝の小滝が続く。F11落口から28分、4連滝を越えると、左からオシガエキの谷が出合って露岩の大滝がかかり、本流には斜滝F12が姿を見せる。ここで地図を読み間違ってホテ下の谷を本流と思い込み、ホテ上との間を一往復した。であるから、露岩大滝の印象はひとしおである。ina★pinaさんたちなら、簡単に登ってしまうだろうなぁ。F12落口から200m計り露岩帯が続いて、スラブ滝F13が姿を見せる。小滝を下に受けて、二段になって落ちている。この谷の核心と思われる。一見難しそうだが、水流の左が容易に直登できる。すぐ上にも、ゴルジュ斜滝F14を皮切りに、インゼル滝F15、V字ゴルジュ滝F16、露岩滝F17、スラブ滝F18、V字ゴルジュ滝F19、二段露岩滝F20が連続する。この間約300m、息つく暇もないが、いずれも取り付いてみると容易に直登できて、とても愉快だ。
 

県境尾根鞍部(12:15) 

998.9m三角点(中ノ甲山)(12:26) 

五本寺原の高岳分岐(12:34)

大リュウズ
 三ノ谷右岸尾根の展望所より(13:05) 
F20の上は、露岩の小滝が二つ続いたあと、源流域の様相になる。県境尾根を目指して10分計り遡るが、潅木やササがうるさくてたまらず、ピンソールを付けて右の尾根に取り付いた。大したヤブコギもなく、8分で県境尾根の道に飛び出す。そこは、谷の突上げ鞍部を少し南に上ったところで、もう少し辛抱すれば谷通しの軌跡がとれたのだ。うーむ。高岳への登山道はササが刈り払われたばかりで、歩き易いことこの上ない。中之甲山、五本寺原(ごほんじばら)を経て、トレランペースで起点に還る。途中、大リュウズ展望所でお弁当を食べる。今日の大リュウズは、威勢がよい。



軌跡図
                                                   所要時間:5時間26分、歩行距離:9.43㎞ 
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。