十方山(じっぽうざん)
 
単独 2015.01.18 
県道296号線待避所(細見谷分岐手前450m)(7:45/59)→小松原橋(8:19)→崖崩れ地点(8:25)→瀬戸滝入口(8:34)→カラ谷小滝(9:25)→三ツ倉遭難慰霊碑(10:16)→十方山北峰(11:38)→南峰(11:47/12:26)→奥三ツ倉(12:44)→四本杉(13:10)→切石のタキ(13:30)→カヤノガ峠(14:18)→県道296号線(14:28)→立岩ダム堰堤(14:36)→瀬戸滝入口(15:18)→小松原橋(15:30)→起点(15:52)
 
細見谷分岐から先は進入禁止になっているため、450m南の待避所(県道296号吉和戸河内線)に車を駐める。ゲートをスルーして少し行くと、膝まで潜る深雪になり、たまらずスノーシューを履く。効果覿面、ルンルンで小松原橋に至るが、それも北詰まで。再びスノーシューを背負って400m計り行くと、崖崩れで道が遮断されていた。復旧工事はまだ緒についたばかり。かなり時間がかかりそうだ。瀬戸滝入口から十方山南尾根の道に取り付く。標高750mぐらいから雪が深くなり、カラ谷の瀬戸滝分岐でスノーシューを履く。小滝を過ぎて350m計り谷沿いに行くが、潜るので夏道を捨てて尾根に上がる。灌木が邪魔なところもあるが、この方がずっと楽で、以後十方辻まで尾根筋を歩く。南西主尾根との二股まで上がると、眼前いっぱいに素敵な雪景色が広がり、しばし見とれる。美晴の空のもと、どこでもルートの大雪原をスーシューイング。空は美晴、あたり一面バージンスノーの銀世界、見回せば西中国山地の山座同定がほしいままだ。これ以上の贅沢はない。行く手左(北西)に、焼杉、広見、半四郎の三山がたおやに重なっている。南峰を右に見て十方辻を北上する。北峰に達すると、スキーのトレースがシシガ谷から上がっていた。この時期にしか出来ない、広い樹林の頂稜を逍遥して、南峰に向かう。南峰の観望は素晴らしく、ひとり東面に陣取って、なじみの山なみを同定しながら昼食をとる。とりわけ、これから下るナガオのオカ、立岩連山、そして大箒山が鮮明だ。しばし眺めやって、腰を上げる。論所はどこでもルートになっているが、源流溝があちこちに隠れているので、北側を歩くのが良い。奥三ツ倉のてっぺんは、雪のお鉢になって、十方山を眺める素敵な展望台になっていた。ナガオのオカと呼ばれる奥三ツ倉の南東尾根は、十方山から簡単そうに見えるが、なかなかどうして。穏やかに見えた1215m標高点までにも結構な急斜面があり、クラストしていればスノーシューでも苦労しそうである。圧巻は切石のタキで、木登りで下ろうにもその木が少なくて、冷たい汗をかいた。懸崖のありそうな雪稜歩きには、ロープが必携である。難儀な雪の付いた岩稜下りにも、見所はあるもので、四俣の老杉にめぐり会い、懸崖の上から大観を楽しむ。標高1025mあたりまで下ると、東側がスギ林になって、平凡な尾根になる。スノーシューは、標高700mあたりで外した。奥三ツ倉から1時間30分で、カヤノガ峠と呼ばれる鞍部に達す。これを上り返して南に向かうが、尾根末端には落石防護網が張られて県道には降りられなかった。やむなく右に迂回したが、ここは鞍部から南西の谷へ下らないといけない。この際、尾根末端にこだわり、立岩ダム堰堤まで寄り道して、長―い道程を起点に還った。
アルバム

県道296号線待避所(7:59)

崖崩れ現場(小松原橋から約400mの地点)(8:29)
   

カラ谷の小滝(9:24)

三ツ倉直下の5合目休憩所(10:14)
   

十方山南峰 西面より(11:28)

十方山南峰山頂(11:47)
   

ナガオのオカ(後背は大箒山 十方山南峰より(12:24))
奥三ツ倉山頂(12:44)
   

四本杉(13:10)

十方山 ナガオのオカ岩峰より(13:22)
   

竜神湖と立岩連山 切石のタキの上より(13:30)

立岩ダム堰堤(14:35)
   



軌跡図 
                                                   所要時間:7時間53分、歩行距離:17.5㎞