二艘四艘(にそうよそう)(三坂山(みさかやま))・千両山(せんりょうざん)
 
単独 2014.06.29 
大向長者原線分岐(R488)(7:30/47)→判城橋(8:07)→(四艘線)→滑小滝(8:32)→作業道終点(8:50)→ヨソウ谷の滝(9:02)→四艘船岩(9:26)→1169m峰(三坂山)(9:45)→二艘船岩(10:07)→作業道峠(10:13)→千両山取付(10:44)→千両山(10:54)→作業道(11:22)→作業道分岐(11:29)→田島橋(11:57)→林道三坂八郎線(12:00)→八郎橋(12:38/57)→起点(13:02)
 
国道488号線の大向長者原線分岐に車を駐める。昨夜雨が降ったらしく、あたりの草木はしっかり濡れているので、早々とレインパンツを穿く。主川(おもがわ)の静かな流れに沿って1500m計り行ったところで、左に判城(ばんじょう)橋が分かれている。主川はここで二俣になって右谷は御境(おさかえ)へ、左谷は万丈(ばんじょう)川と名を変えてニソウヨソウ谷へと続く。判城橋を渡り、万丈川右岸の作業道(四艘線)を辿る。しばらくは轍があって間の草丈も15㎝程度の道が続くが、次第に勢いは増してヘソ下になり、ヤブになったところまで現れる。途中、川が大きく屈曲したところに滑の小滝がかかっていた。そんな作業道も、ニソウ谷出合を右に見て400m計りのところで終わる。ゲートから約40分である。林床にヤグルマソウが群生するヨソウ谷左岸を10分計り上ると、ゴーロ帯になって滝が現れた。右側を遡る。上にも多段になって続いており、この際、左岸を巻き上がる。穏やかになった左岸を10分計り行くと、杉の幹に黄色いテープが巻かれていた。桑原先生の「西中国山地」によれば、四艘船岩はこのあたりなのだが、よく分からない。平坦な上流にそれらしきものは見当たらない。右の枝谷に目を凝らすと、大きな黒い塊が見える。近づいてみれば、大岩が渓間に二つ並んでいた。これが四艘船岩とするなら、あと二つあるはずだが、灌木が茂っているので、桑原先生が紹介しておられるような様子はうかがえない。大岩に違いないが、立木に遮られて、さほどの迫力も感じられず、周辺の調査を打ち切り、枝谷の左岸尾根に取り付く。スギ林床の灌木は薄く、容易に1169m峰(三坂山)に上がる。山頂には立木に二艘四艘と彫られた名板が付けられていた。西の枝尾根をニソウ谷に下る。谷に降りると、ラグビーボール型の大岩が一つ。二艘船岩にしては一つ足りないし、上の方もきれいな岩肌をさらしている。下ってきた斜面を顧みても、大きなスギと闊葉樹のほかに目に付くものはない。左岸の作業道への取付を探して少し下ると、岩の上に木の生えた大岩が二つ並んでいた。まさしく二艘船岩で、四艘船岩に比べてずっと見栄えがする。作業道に上って右に取り、ツリハシ谷側の分岐を左に行く。三坂山から千両山の尾根沿いに付けられた道で、千両山の西尾根鞍部まで楽チンをする。この際、ヨソウ谷の源頭に下りてみるが、目に付くようなものはなかった。千両山の頂稜には、リョウメンシダが群生しており、樹林の山頂を踏んで東尾根に下る。30分計りで作業道に出た。右に辿れば、千両山西尾根鞍部に繋がるのかもしれない。左に取ると、程なくして田島(たじま)谷の破線道に合流した。カツラの老樹や草花に巡り会いながら、よく整った作業道を下る。八郎川にかかる田島橋を渡って、広い林道(三坂八郎線)に出る。清流八郎川と草花に癒されながら、ポレポレと起点に向かう。途中、八郎橋東詰で昼食をとり、久々に余裕の帰還である。
アルバム

大向長者原線分岐(7:47)

判城橋・四艘線分岐(8:06)
   

作業道終点(8:50)

ヨソウ谷の滝(9:02)
   

四艘船岩(9:26)

四艘船岩(9:28)
   

二艘四艘(三坂山)山頂(9:45)

二艘船岩(10:07)
   

作業道の峠
(ツリハシ谷=ニソウ谷)(10:13)

千両山山頂(10:54)
   

タジマ谷の作業道(11:22)

田島橋(11:57)
   
出会った草花 

ヤマアジサイ(山紫陽花) ユキノシタ科 

マタタビ(木天蓼) マタタビ科

ヤグルマソウ(矢車草) キク科 
   

トリアシショウマ(鳥足升麻) ユキノシタ科

ウリノキ(瓜の木) ウリノキ科

ミヤマイボタ(深山水蝋) モクセイ科
   

ウワバミソウ(蟒草) イラクサ科 

シナノキ(科の木) シナノキ科

ナルコユリ(鳴子百合) ユリ科 
     



軌跡図 
                                                   所要時間:5時間15分、歩行距離:11.6㎞