鳥海山(ちょうかいさん)秋田駒ヶ岳(あきたこまがたけ)
 
2人 2013.06.29~07.02
6/30  
鉾立駐車場(6:00/10)→鉾立展望台(6:19)→御浜神社(7:48)→烏が森(8:10)→御田ヶ原分岐(8:19)→七五三掛(8:48)→文殊岳(9:23)→伏拝岳(10:00)→行者岳(10:12)→新山分岐(10:33)→七高山(10:43)→新山分岐(10:55)→新山(11:08)→新山分岐(11:25/42)→行者岳(11:58)→伏拝岳(12:14)→七五三掛(13:05)→御浜小屋(13:54)→鉾立展望台(15:10)→鉾立駐車場(15:19)
7/01 

アルパこまくさ(10:02)⇒(登山バス)⇒秋田駒ヶ岳八合目(10:27/39)→片倉岳展望台(赤土の広場)(11:06)→阿弥陀池西端(11:37)→男岳(11:56/12:26)→阿弥陀池東端(12:47)→男女岳(13:04/13)→阿弥陀池小屋(13:26/32)→横岳(13:47)→焼森(13:58)→秋田駒ヶ岳八合目(14:41/15:15)⇒アルパこまくさ(15:40)
 
6月29日
七年前雨のため山頂に立てなかった鳥海山と、秋田駒ヶ岳の花巡りに出かけた。羽田経由の飛行機便で昼前に秋田空港に到着。初日は夕刻までに宿へ入ればよいので、男鹿半島の寒風山までドライブした。パラグライダーが浮かぶ草原の山頂から大パノラマを愉しみ、酒田街道を南下して宿に入る。
6月30日
明ければ近時にない美晴。麓からも鳥海の山嶺がくっきり見える。逸る気持ちを押えて鳥海ブルーラインを鉾立に向かう。稲倉山荘横の大駐車場はまだガラガラ。コンクリート舗装された階段の道をひと登りして鉾立展望台に立てば、白糸の滝が雪解けの水を集めて奈曽渓谷に落ち、新山ドームと外輪の雄大な山容が望まれる。ここからはよく整備された石段の道になるが、やがて雪田が現われて雪道が賽ノ河原まで続く。河原を上り返すと北面が開けて石畳の道になり、花巡りを愉しみながら御浜神社に達す。御浜小屋の東側稜線の展望は絶佳で、行く手に鳥海山、眼下に雪に覆われた鳥海湖や鍋森などの雄大な景色が広がる。お花畑の扇子森に上がり、美しい鳥海の山容を眼前に雪の八丁坂を下る。御田ヶ原分岐からは、再び女房殿が嫌う石畳の道がしばらく続く。やがて外輪と千蛇谷を分ける七五三掛
(しめかけ)に着いた。当初、千蛇谷から大物忌神社(おおものいみじんじゃ)を経て新山、七高山(しちこうさん)へ登り、外輪を下る予定であったが、今年は雪が多く長い雪渓歩きになりそうなので、外輪コースをピストンすることにする。文殊岳に上がって千蛇谷を見下ろせば、新山ドームまで続く大雪渓に登山者の姿が芥子粒のように散見された。うーむ、あっちのコースも楽しそう。湯ノ台道が分岐する伏拝岳からさらにひと登りで行者岳に達す。かつて滝ノ小屋登山口からここまで登ってきて、大雨の中を撤退したのである。今回はあの時と真逆の美晴の稜線を、涼風に後押しされながら七高山へ向かう。何というしあわせ。行者岳のハシゴ場を過ぎて稜線に上がると、外輪の内側も外側も見晴らせる。御室小屋や新山ドームを間近に見て稜線を辿ると、ほどなく外輪の最高点、七高山の頂上に着いた。登山口からの所要時間は約4時間半である。女房殿には新山分岐に待機してもらい、火口壁を下り、雪渓を直登して新山山頂に立つ。巨岩が積み重なった荒涼としたピークに面白味はない。女房殿が待つ分岐に戻って昼食をとり、来た道をポレポレと起点に帰る。これが良かった。
7月1日
明ければ今日も好晴。7時過ぎに宿を出発。駒ヶ岳線
(県127)がマイカー規制されていることを知らず、少々タイムロス。アルパこまくさから登山バスに乗り換えて八合目に上がり、新道コースを行く。取り付いて間もなくムラサキヤシオに出会う。美しく咲き揃った高山植物に癒されながら、よく整備された穏やかな道を上れば、苦も無く阿弥陀池西端に達した。木道分岐を右に取り男岳(おだけ)に向かう。女房殿、昨日の疲れが残って足取りは重いが、分岐から20分で山頂に達す。涼風に吹かれながら、生保内(おぼない)の家並みや田沢湖を俯瞰し、箱庭のような男女岳(おなめだけ)、子岳(こだけ)、女岳(めだけ)の山容を眺めやる。至福の昼食時間を過ごして男女岳へ。阿弥陀池東端から遊歩道のような階段道を上る。こちらも四周絶佳の山頂で、烏帽子岳(乳頭山)への連なりがよく分かる。帰りは阿弥陀池小屋から横岳稜線に上がって、シャクナゲコースを下った。途中の焼森はお椀を伏せたような火山砂礫の山頂で、コマクサに出会う。北面を西に回り込むようにして赤倉沢源頭を渡り、シャクナゲが咲き誇る灌木尾根を下って起点に還る。
7月2日
明けて最終日も好晴。昨日は焼森からの下りで、群生するタカネスミレ、美しく咲き揃うシラネアオイやサンカヨウ、そしてハクサンシャクナゲに出会えたのが嬉しい。さすが「花の百名山」である。朝食まで時間があるので田沢湖高原を散策した。「アルパこまくさ」は秋田駒ヶ岳のマイカー規制の拠点施設としてオープンしたもので、自然ふれあい温泉館(日帰り温泉)、秋田駒ヶ岳火山防災ステーション(情報・展示)、秋田駒ヶ岳情報センター(情報・展示)で構成されており、駐車場からは田沢湖や秋田駒ヶ岳が見渡せる。帰途、田沢湖のたつこ像と角館武家屋敷に寄る。永遠の若さと美貌を願い湖神になったと伝えられる、伝説の美少女たつこ姫のブロンズ像が、澄んだ青い湖水を背にして立っていた。角館武家屋敷はメインエリアを一巡りして、最後に松本家でイタヤ細工の弁当行李をゲットする。実演しておられる若い女性から手入れ方法などの説明を受けて、大満足。山行で使うのが楽しみである。

アルバム

男鹿半島寒風山(6/29 14:05)

寒風山山頂より入道崎方面を眺める(14:09)
   

鳥海山 象潟町小滝辺りより(6/30 5:36)

鉾立・保養センター稲倉山荘 登山口より(6:13)
   

  鳥海山 鉾立展望台より(6:21)

賽ノ河原手前の雪田(7:01)
 

御浜神社・御浜小屋(7:49)

鳥海湖と鍋森 御浜小屋東の稜線より(7:49
   

鳥海山 扇子森より(8:10)

 七五三掛(8:48)
 

文殊岳(9:23)

千蛇谷と新山 文殊岳東稜より(9:47)
 

伏拝岳山頂(10:12)

七高山山頂(10:44)
 

新山 七高山山頂より(10:45)

新山山頂(11:08)
   

秋田駒ヶ岳八合目小屋
(7/1 10:36)

阿弥陀岳西端・男岳分岐(11:37)
 

男岳山頂(11:57)

男女岳山頂(13:07)
   

阿弥陀池小屋(13:28)

焼森山頂(14:01)
   

アルパこまくさ(
7/2 5:13)

秋田駒ヶ岳 田沢湖高原温泉郷より(4:57)
   

田沢湖たつこ像(8:39)

角館武家屋敷松本家(9:49)
   



軌跡図 
                                                   所要時間:9時間09分、歩行距離:17.31㎞ 
 
 
所要時間:4時間02分、歩行距離:6.84㎞ 

     
  出会った草花など   

ウコンウツギ
(鬱金空木) スイカズラ科

ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花) バラ科

ミツバオウレン(三葉黄連) キンポウゲ科 
     

ハクサンチドリ
(白山千鳥) ラン科

ニッコウキスゲ
(日光黄萓) ユリ科

タニウツギ
(谷空木) スイカズラ科
     

イワカガミ
(岩鏡) イワウメ科 

ミネザクラ
(峰桜) バラ科

ウラジロヨウラク(裏白瓔珞) ツツジ科 
     

チングルマ
(稚児車) バラ科

ハクサンイチゲ(白山一花) キンポウゲ科 

ベニバナイチゴ
(紅花苺) バラ科 
     

コバイケイソウ
(小梅蕙草) ユリ科

ズダヤクシュ
(喘息薬種) ユキノシタ科

ショウジョウバカ
(猩々袴) ユリ科
     

ヨツバシオガマ
(四葉塩釜) キク科

ミヤマカラマツ(深山唐松) キンポウゲ科

イワブクロ
(岩袋) ゴマノハグサ科
     

ホソバベンケイ(細葉弁慶) ベンケイソウ科 

チョウカイフスマ
(鳥海衾) ナデシコ科

ウラジロナナカマド(裏白七竈) バラ科 
     

ミヤマキンバイ
(深山金梅) バラ科

イワウメ(
岩梅) イワウメ科

アオノツガザクラ(青の栂桜) ツツジ科
     

イワギキョウ
(岩桔梗) キキョウ科 

マイヅルソウ
(舞鶴草) ユリ科 

キバナノコマノツメ(黄花駒爪) スミレ科 
     

ツマトリソウ
(端取草) サクラソウ科 

ゴゼンタチバナ
(御前橘) ミズキ科

ムラサキヤシオ(紫八汐躑躅) ツツジ科
     

オオバキスミレ
(大葉黄菫) スミレ科 

イワシモツケ
(岩下野) バラ科

イソツツジ
(磯躑躅) ツツジ科
     

 ツバメオモト
(燕万年青) ユリ科

エゾツツジ
(蝦夷躑躅) ツツジ科

ミヤマダイコンソウ(深山大根草) バラ科
     

ヒナザクラ
(雛桜) サクラソウ科

ミヤマハンショウヅル(半鐘蔓) キンポウゲ科

イワイチョウ
(岩銀杏) ミツガシワ科
     

コマクサ
(駒草) ケシ科 

タカネスミレ
(高嶺菫) スミレ科 

ムシトリスミレ
(虫取菫) スミレ科 
     

シラネアオイ
(白根葵) シラネアオイ科

サンカヨウ
(山荷葉) メギ科

ハクサンシャクナゲ(白山石楠花) ツツジ科