天上山(てんじょうざん)高城山(たかしろやま)
2021.04.15 単独 
龍頭峡森林館Ⓟ(7:46/8:01)→追森橋(8:09)→龍頭橋西詰(8:24)→ナメラ滝(8:26)→二段滝(8:31/35)→奥の滝(8:38/42)→二段滝下の廃道(8:44/50)→展望の丘(8:56/9:02)→天上山登山道→廃道分岐(9:21)→段状斜滝下(9:37)→スラブ滝下(9:52)→炭焼窯跡(10:06)→大トチ分れ(10:10)→休憩東屋(10:22)→悠久の森碑(10:26/29)→広島市との境界尾根(10:48)→天上山(10:55/11:14)→小天上分岐(11:19)→小天上(11:31)→横泓の森→横泓登山口(12:10)→林道正木井仁線→作業林道分岐(高城山東尾根取付)(12:23/58)→高城山(13:23)→仕事道分岐(13:46/53)→578峰(14:16)→起点(14:54)
軌跡図
 この地図は、国土地理院地形図を利用したものである。  所要時間:4時間53分、歩行距離:約14㎞
アルバム
安芸太田町の里山歩き。龍頭峡を起点に、天上山、高城山を周回。龍頭峡森林館に車を駐めて、獺聲(かわうそごえ)橋を渡る。左に取り、龍頭峡セラピーロードを上がる。ほどなく、森林館の南東背戸に屹立していた追森(おいもり)の滝(懸崖)を、対岸(三谷川左岸)に仰ぎ見る。続いて、右手の支谷に念仏の滝。一条の静かな渓流瀑で、灌木が邪魔をしてよく見えない。

龍頭峡森林館(7:54)

龍頭峡セラピーロード入口(7:57)

追森の滝(懸崖)(8:05)

念仏の滝(8:07)
追森橋を渡って約120m、対岸(左岸)に渓流瀑が出合う。念仏の滝より、こっちのほうが美事。弥太郎橋東詰めの駐車場から、右岸の「渓流の小径」をたどる。あまり使われていないようで、少々荒れている。せせらぎ橋の先で左岸に戻って、芝生広場に出る。東端の龍頭橋西詰から、本流左岸の自然観察歩道へ入る。ほどなくナメラ滝。3mのナメ滝で、奥のゴルジュを大岩が塞いでいる。直下の深みを「魚切渕」と呼ぶらしい。左岸を高巻くと谷は二俣になり、左谷の出合に二段滝が懸かっている。歩道は右谷右岸へ続き、ほどなく奥の滝に出会う。いずれも見ごたえのある滝で、二段滝は約40m、奥の滝は約20mと言われている。いずれも、僕には大高巻きでしか越えられそうにないが、師匠だったら直登できると思う。なにせ、あの瀬戸の滝や宇佐大滝をやった人なのだから。右谷左岸の滝見台へ上がると、二段滝上段の様子がよく分かる。二俣で左谷右岸の引き明けの道に入ってみる。自己責任でたどれないことはないが、正規ルートの軌跡を取りたいので、途中で引返す。戻って龍頭橋を渡り、展望の丘下から天上山登山道へ取り付く。

龍頭橋西詰(二段滝などの入口)(8:24)

ナメラ滝(8:26)

二段滝(8:31)

奥の滝(8:40)

廃道(旧引明けの道)入口(8:49)

展望の丘(天上山登山口)(8:58)
左岸沿いの道は、三谷堰堤の天端を過ぎたところで右手の急斜面へ転じ、ジッグザッグに高度を上げていく。単管パイプの急階段を上りきったところから、三谷川本流右岸を山襞に沿って南横手に向かう。要所には単管パイプの手摺付き歩道や赤い鉄橋などが整備されて、愉しい。横手道になって10分足らずのところで、右へ引き明けの道が分かれる。かつての歩道はせいぜい20m、すぐガレた廃道になる。二段滝の落口を足下に見てほどなく、沢沿いになり、谷は東へ向かう。砂防堰堤を越えたところで、右手から段状斜滝が出合う。地味なぎりぎりの渓流瀑。もう一つ砂防堰堤を越えた先で二俣となり、右谷にスラブ滝、左谷にささやきの滝が懸かる。スラブ滝は道からだとそれなりだけど、谷に降りて眺めれば、なかなか美しい。ささやきの滝は、傾斜のある長い滑床、といった感じ。道は左谷右岸に沿い、炭焼窯跡に出会ってほどなく、引き明けの森「大トチ分れ」に至る。大トチや大モミの間に闊葉樹の疎林、林床に灌木がほとんどない。うーむ、これが引き明けの森か。途中でイワカガミやイカリソウに出会ったけれど、もしここがお花畑になっていたら、などと思わないではいられない。10分ひと上りで稜線に出ると、休憩東屋があり、ほどなく悠久の森碑が立つ林道正木井仁線へ合流した。井仁側左手にコブシが咲き誇る広い駐車場、山手に天上山登山道の取付がある。

三谷堰堤の下(9:02)

単管パイプ階段(9:12)

単管パイプ歩道橋(9:17)

廃道(旧引き明けの道)分岐(9:21)

イワカガミ(イワウメ科)(9:20)

イカリソウ(メギ科)(10:07)

段状斜滝(9:38)

スラブ滝(9:52)

ささやきの滝(9:58)

炭焼窯跡(10:06)

大トチ分れ(10:10)

休憩東屋(10:22)

悠久の森碑(10:26)

悠久の森登山口(10:29)
スギ林の尾根道が約600m続いて、広島市との境尾根へ上がる。右(南西)にたどれば、正木山、大原山を経て猪股峠へ出る。道なりに左(東)へ行き、約280m先の分岐を右に取ると、ほどなく天上山の山頂。西方に素晴らしい眺望が開けている。立岩山、市間山、十方尾根、恐羅漢尾根、深入山などの同定を愉しむ。

広島市との境尾根(10:48)

横泓ルート分岐(10:54)

天上山山頂(10:55)

立岩、十方、恐羅など 天上山山頂より(10:55)
北頂稜の分岐を北東に約170m、北面の谷(左)へ横泓(よこぶけ)の森ルートが下り、北東の市境尾根へ小天上ルートが続いている。この際、小天上までピストン。小天上のてっぺんは広い平坦地で、栂、樅、栃、杉、桧がまばらに混生し、雰囲気が引き明けの森によく似ている。

横泓の森分岐(11:46)

小天上山頂(11:31)
横泓の森ルートは、はじめ杉の倒木で荒れるが、250mも下るとスギの葉絨毯の快適な仕事道になる。途中、「横泓人工林 面積22ha 大正3年植樹」の看板に出会う。よく手入れされた幼齢林の中に大スギが混じっている。林床まで光が届いて、とても爽やか。小天上分岐から約22分、林道正木井仁線に出る。右に取って約1㎞、左へ高城山東尾根に沿う作業林道が分れる。頃もよいので、ここで昼食。この際、井仁方面へ足を延ばしてみるが、行けども行けども開けないので断念して引返す。高城山東尾根には踏跡があり、25分ほどで山頂に達す。狭い平坦地に展望はないが、東側に明瞭な堀切が残っており、かつて山城だったことがうかがえる。

横泓人工林(12:01)

横泓登山口(12:10)

作業林道分岐(高城山東尾根取付)(12:23)

高城山山頂(13:24)
南西尾根へ下る。踏跡はあるものの、はじめバカ尾根で尾根筋が分かりにくい。右に左に迷走、15分ばかりを要して尾根肩ピークまで降りる。尾根は分岐し、右の尾根へ仕事道が下っている。少したどって、いよいよ明瞭なのを確認。尾根分岐に戻って左の尾根へ下ると、こっちにも踏跡があった。ルンルンで下るが、578峰で南尾根を選んで約10分、岩だらけの急なバカ尾根に変身する。ここらが潮時と、左手(東面)の谷へ下るが、木登りもままならない雑木・灌木の疎林。そろり冷や汗で谷へ降りると、作業林道があった。三谷川の出合近くはひどく荒れているが、たどれないことはない。三谷川の右岸に出ると、起点は約80m上流にあった。

仕事道分岐(13:45)

仕事道(13:50)

作業林道(14:41)

三谷川本流への支谷出合(下山地点)(15:10)
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