境谷(さかえたに)立岩山(たていわやま)・タケノオク谷
 
単独 2018.08.18 
立岩ワダム管理所Ⓟ(6:52/7:07)→堰堤天端(7:12/14)→境谷入渓(7:23)→F1(7:29/33)→F2(7:34)→F3(7:38)→F4(7:42/45)→F5(7:47/51)→F6(7:58)→F7(8:14/20)→F8(8:22/38)→F9(8:45/50)→F10(8:54/9:09)→右谷F(9:12)→F11(9:36/45)→F12(9:46)→F13(9:53)→F14(10:04)→F15(10:10)→市間山立岩山縦走路(11:14)→立岩山(11:44/12:24)→鞍部(タケノオク谷取付)(12:33)→タケノオク谷F8(13:26/28)→F7(13:30/32)→F6(13:36/38)→F5(13:42)→F4(13:49/51)→F3(13:53)→F2(14:06/17)→F1(14:18/23)→立岩貯水池(竜神湖)右岸道(14:40)→境谷出合(14:48)→起点(15:00)

軌跡図
                                                            所要時間:7時間53分、歩行距離:約8.6㎞
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

アルバム
安芸太田町の境谷(さかえだに)を詰めて立岩山に登り、南側のタケノオク谷を下った。立岩ダム管理所の駐車場に車を駐める。堰体天端を通って右岸に渡る。

立岩ダム管理所Ⓟ(7:07)

立岩ダム堰堤(7:11)
立岩貯水池(竜神湖)右岸には、立派な歩道がある。二万五千分の一図によると、この破線径は二ノ原谷出合の対岸あたりまで続いているのだが…。いつか、竜神湖岸を地域研究してみなくては。堰堤右岸から境谷出合まで約500m。水色の鉄橋が架かっており、北詰から河原に降りる。水は少ない。

立岩貯水池(竜神湖)右岸道(7:16)

境谷入渓点(7:24)
50mも遡ると、F1が見えてくる。右手に細い水流で支谷の滝が出合っている。早々とシャワークライミングを愉しむ。すぐ上の小滝を越えると、F2、F3、F4が続く。F3とF4は、一つにカウントしていいのかもしれない。F2は、水流の右側、F3は斜めなので簡単。二条滝F4は、右の滝下から取り付き、インゼルをまたいで左の水流を登った。
境谷F1(7:30)
F2(7:34)

F3(7:38)

F4(7:42)
ゴーロの上流に5mのF5。滝面の右側を登るが、中ほどで左に横切るのが難しく(すべる)、右崖へエスケープ。はじめから左の滝崖を登ればよかったのかもしれない。小滝を3つおいて斜めのF6。これも小滝だけど、釜があるのでいちおうカウント。滝下の取り付きは難しくない。

F5(7:47)

F6(7:58)
F6を越えると、両岸は少し開けて明るくなる。160mばかり上流が二俣で、右谷は「ワタリの谷」。途中に淵のある小滝あり。左の本流を50mも遡ると、奥にF7が。曲がりくねった多段の斜滝で、最上段は見えない。上部に、約15mの大滝F8が掛かっている。

F7(8:14)
F7最上段とF8(8:18)
左の滝崖は、上部のテラスまでなら行けるかもしれないが、その上が僕にはぜったい無理。で、左岸を大高巻きした。右の滝崖は、はなから気にもとめなかったが、内田さんたちhttp://ubealpine.fc2web.com/27houkoku/32-sakaitani.htmlは登っている。うーむ、こんどTRでもよいから挑戦してみたい。落口の上流には、F9とF10が見える。約7mのF9は、滝直下の左に突っ張って取り付き、左崖のオフウィドゥス(岩溝)を登った。すべるので必死。

F8(8:22)

F9(8:45)
すぐF10の前段がはじまり、本体は4段約30mの大滝。斜めの1段、2段は、簡単。3段目も斜めだけれど、すべるので水流を慎重にシャワークライミング。

F10(8:54)

F10(3段目)(8:59)
3条の4段目は、真ん中の水流を登ったように記憶している。F10の上で二俣となり、右谷に露岩の階段状滝が掛かっている。少し入ってみるが、露岩帯は続くものの、大した滝はなさそうなので左谷の本流に戻る。

F10(4段目)(9:03)

二俣右谷のF(9:12)
両岸の傾斜は増してV字の谷になり、その奥にF11が掛かっている。15mはありそうな立派な滝だ。ホールドスタンスともに豊富で、滝面を愉しく登る。すぐ上に2段のF12が続くが、これは簡単。

F11(9:36)

F12(9:45)
谷は少し開けて、渓畔林が美しい。100mばかり遡ると、二段のF13、その90m上流でF14に出会う。いずれもおだやか滝で、登るのは容易。

F13(9:53)

F14(10:04)
F14を越えると、樹木の枝葉が張り出すなど、上流域の様相を増してくる。ほどなく階段状のF15。この谷の滝はこれで最後、と思う。上は二俣になる。左谷は、市間山南尾根から西に流れる、境谷右岸尾根に突き上げている。境谷の本流は左谷で、断然歩きやすい。今回はタケノオク谷へ下るので、右谷を選ぶ。10分ばかりガレたヤブ沢が続いたあと源流域になってきたので、東の主稜線を目指して支尾根に取り付く。猛暑日の急登は、きつい。ヘロヘロで縦走路に飛び出す有様。

F15(10:10)

立岩山市間山縦走路(11:14)
縦走路歩きの楽なこと。それでも、立岩山まで30分を要す。バナナ昼食を済ませて、一息入れる。山上を吹き抜ける風は、猛暑といえども心地よい。四周に広がる西中国山地の山なみに癒されて、ちょっこし蘇り、縦走路を南西に下る。10分でタケノオク谷とタテイワ谷右谷の乗越鞍部に着く。

立岩山山頂(11:45)

タケノオク谷取付の鞍部(12:33)
すべる急斜面の源頭をおっかなびっくりで下ること20分、ようやくガレた涸れ沢に降りる。チョロチョロ水は散見されるものの、ちゃんとした水流に出会うのは、その30分後。いきなりF8の落口に出た。細く切れ込んだ岩間(リンネ)を伝う滝で、すぐ下に二段9mのF7、5mのF6、多段7mのF5が続く。F7の上段は2mだけど、スラブ状で登るのは難しそう。いずれも滝面を下降。F7上段は、すべり下りた、と言ったほうがいいかもしれない。

タケノオク谷F8(13:28)

F7(13:36)

F6(13:38)

F5(13:42)
小滝を四つ数えて約60m、ゴルジュになってF4、F3が掛かる。いずれもホールドスタンスともによく、楽しく登下降できる約3mの小滝。

F4(13:51) 

F3(13:53)
F3からF2落口まで約100m、露岩帯ゴルジュの中にガリー、C/S、ゴーロ、リンネ、スラブ2段と、小滝が連続する。C/S滝やスラブ状2段滝などは、カウントしてもいいのかもしれない。F2は、3段23mの大滝。上段5mは楽しく登下降できる。インゼルが二条に分ける中段(7m)は、右も左もすべりそうで怖く、左岸を巻いた。登るのは、左が難しくなさそう。

F2上段(14:08)

F2上段と中段(14:11)

F2中と下段段(14:13)

F2中段(14:14)
F2下段は、中段との間にC/Sの小滝があるので、分けたほうがいいのかもしれない。8mの二条滝で、左の水流を突っ張って降りた。ホールドスタンスともに乏しく、登るときは右の滝崖のほうがよいかも。すぐ下にスラブ状の露岩滝F1が続く。流木や灌木の枝葉が邪魔をして、全体を見渡せないが、約10mの多段滝である。こういう場合、小滝群と呼んだ方がよいのかも。

F2下段(14:17)

F1上部(14:20)
F1を過ぎると、開けたガレ沢になって、伏流する。10分ばかり下降するが、つまらないので左岸尾根に上がる。ほどなく湖岸道に出た。タケノオク谷には、境谷と同じような水色の鉄橋が架かっていた。あとは、木陰の湖岸道をポレポレ起点に還るだけ。タケノオク谷の溯行は、稜線まで詰めないでF8の上で終了して、左岸尾根を下るのがよい。

F1下部(14:22)

タケノオク谷出合の右岸道に架かる鉄橋(14:40)