大佐山(おおさやま)柏原山(かしわらやま)
単独 2010.04.04 
大佐山スキー場Ⓟ(8:34)→コシガ峠(9:28)→オイヤ川林道入口(9:55)→八幡洞門(10:03)→(高校総体コース)→八幡三方辻(10:48)→県境広場(11:10/18)→八幡三方辻(11:43)→オイヤ川林道分岐(11:51)→大原山(12:01)→大佐山(12:25/49)→935m峰(13:07)→傍示峠(13:29)→傍示山(14:18)→柏原山(14:31)→馬の原登山口(14:54)→R186(15:14)→大佐山スキー場Ⓟ(15:18)
アルバム

大佐スキー場Ⓟ(8:41)

コシガ峠(9:27)
今回は、鷹の巣山県境広場から柏原山までの分水嶺を繋いだ。明け方は少々冷え込んだが(-1℃)、美晴で風もなく、素敵な山行日和である。大佐スキー場の歴史は古く、『雄鹿原村史』に、昭和三年三月、日本に於ける山岳スキーの権威者、本郡戸河内町の川本老介氏が私有スキー十台を以って本村に入り、青年学校生徒を集め講習したのが創りであって、その後大佐川電気利用組合長の発起によって大佐山スキー倶楽部が結成され県下他にさきがけて大佐山にスキー場を開設し・・・とある。国道186号線を荒神原方面に250mばかり下ると、右手に林道が分かれている。林道に入って、最初の分岐を右、次の分岐を左にとって、上りきった所がコシガ峠。乗り越して道なりに行けば、シカブシ谷に降りて、県道307号八幡雲耕線に合流する。亀山、宮地、雲耕を回るよりもずいぶんと近く、比べようもなく快適な道である。
 

オイヤ川林道入口(9:55)

八幡洞門(10:03)
県道八幡雲耕線を八幡方面に1200mばかり上っていくと、U字にカーブした突端からオイヤ川林道が分かれている。大佐山への登山口で、15分もあれば県境尾根に立てる。東側の道路脇に小さなお地蔵様が祀られている。祈交通安全と刻まれていた。オイヤ川林道の分岐を過ぎ、南に回り込んで上っていくと、間もなく八幡洞門に出合う。竣工は昭和38年(1963)で、前後はスノーシェッド(覆道)になっているが、中心部はトンネル(隧道)である。左手の道路標識の所から取り付き、洞門上の鞍部に上った。
 

八幡洞門上の高校総体コース(10:18)

八幡八方辻(10:48)
土草峠から八幡洞門の上を経て八幡三方辻に続く尾根には、立派な切り開き径がある。昭和53年の全国高校総体のときにコースとして整備されたものである。「大佐山、鷹の巣山、掛津山から続いている尾根が合する地点を〈八幡三方〉とか〈八幡三方辻〉と呼んでいる。これは雲耕の村人の呼称である。西中国山地(桑原良敏)
   

県境広場(11:11)

大佐山 大原山より(12:02)
三方辻から県境広場までの尾根径は、テープと踏跡があるので迷うようなことはないが、笹がよく茂っている。開闊な県境広場に降りると、ホッとする。ここから鷹の巣山への登路は分水嶺に沿っている。来た径を引き返し、県境尾根を辿ること45分、大原山(1011m)に着いた。「大原山は山林名であって、特定ピークにつけられた山名ではない。オイヤ川水源地帯の呼称である。西中国山地(桑原良敏)
   

大佐山山頂(12:25)

柏原山 大佐スキー場より(13:24)
三方辻からは立派な尾根径になる。とりわけ大原山から先はアップダウンも少なく、闊葉樹の疎林の中を素敵な稜線漫歩である。行き着いた大佐山の山頂は笹と草原の原で、展望が良いことは言うまでもない。目前に柏原山が、南面に掛津山と苅尾山が双耳峰のような姿で横たわっている。小鳥の囀りを聴きながら、昼食をいただく。何という幸せ。これから辿る分水嶺は、ゲレンデの北側を下って柏原山に続いている。
   

傍示峠(13:30)

スキー場の対面に建つVILLA NOEL(13:35)
山頂から40分で傍示峠に降り立つ。国道向い側の駐車場に上がり、洒落た別荘の左手から柏原山に取り付いた。登山口は第4駐車場(島根県側)の北端にあるが、これが分かりにくい。「ボウギ、ボウジは藩政時代に国境を示すために建ててあった榜示木が転訛したしたものであるが、この峠の漢字は坊路峠→棒路峠→傍示峠と変わってきたものと解される。西中国山地(桑原良敏)
   

柏原山登山道(13:55) 

傍示山のカシワ林(14:20)
分水嶺を忠実に辿り、スキー場対面の小ピークを北に転じて鞍部に降ると、第4駐車場から上ってきた登山道に出合う。入口は分かりにくいが、よく整備された快適な道である。柏原山の南西にある968mのピークを傍示山と呼んでいる。掛津山と同様、この山稜にはカシワの純林が広がっている。柏原山の呼名の由来は、これかも知れぬ。
   

柏原山山頂(14:31) 

馬の原登山口(14:54)
柏原山も、広島県側がなだらかな笹の草原となって開け、大佐山、掛津山、苅尾山を目前に眺めることができる。良い山である。島根県側は急落しており、潅木が茂って展望はない。分水嶺はヤブの中を北に向かっている。南の尾根からコメ谷に登山道が降りている。急坂が続くが、こちらもよく手入れがされており、心地の良い道である。登山口まで30分の道程。馬の原林道を辿り国道186号線に出て、出発点に戻った。
柏原山の別名
島根県側の長田で、この山より西に流れている谷をオオゼイ谷とか、オオズエ谷またはオオツエ谷と教えられたので、多分〈オオツエ山〉と読むのだろう。この谷はかなり急な谷なので大崩壊したことがあるという。崩壊することを〈ガレル〉とか〈ツエル〉とか表現することはよく知られている。大崩壊した谷の頭にある山の意であることは推測できるが、この呼称は長田付近でしか通じない。広島県側の雄鹿原付近ではもっぱら〈大平山〉である。この山の山頂の広島県側に、昭和33年に中国電力が無人の雨量測量所を作ったのでよく知られており、『雄鹿原村史』にも〈大平山〉という山名が使われている。島根県側長田の村人は、大平山という山名は聞いたことはあるが、それは、997.5m峯の山頂の名称ではなく、その北西にある中腹の884mの呼称であるという。大潰山にしろ大原山にしろ、どうも新しく付けられた山名のようである。「西中国山地(桑原良敏)」より
 
 

柏原山南西面の眺め(14:31)



軌跡図 
                                                   所要時間:6時間41分、歩行距離:20.4㎞